昭和41年3月1日

この日の告示について

昭和37年5月1日に公布された政令第184号(二級国道の路線を指定する政令、昭和38年4月1日施行)により国道256号、257号、258号が追加指定されたことと、昭和39年12月28日建設省告示第3620号により主要地方道の改正が行われたことに伴って、主要地方道を中心に路線の整理が行われました。
告示第104号により23本の県道(8本が主要地方道)が廃止され、第105号により18本の県道(15本が主要地方道)が認定されました。
第106号では1本の県道(一般県道)について変更が行われています。

また、告示第107号~第111号により、これまでに認定されていた県道路線のうち存続しているものについて整理番号の変更が行われています(一般県道のうち115本は整理番号が変更されていません)。
第107号では同日に認定された路線以外の主要地方道について新しい整理番号の付番が行われています。108号~111号では大半の一般県道の整理番号の変更が行われています。


整理番号について

この日に行われた路線認定及び告示の一部改正により、昭和35年2月5日から約6年間続いた番号体制が改正されることになりましたが、主要地方道の本数が増えたことに伴って一般県道の整理番号の始まりが31から41に繰り下がったことが大きな変更点です。この時点での整理番号は、

となっています。昭和47年3月31日に主要地方道の改正が行われたものの番号体制はほとんど変わらず、現行の番号体制となった昭和52年2月27日の全面的改正まで約11年間はこの番号体制が続きました。この番号体制を、当サイトでは「第2期」として解説します。


告示の条文

以下にそれぞれの告示の全文および表を掲載します。原文は縦書きで、整理番号はすべて算用数字です。

岐阜県告示第百四号

道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第十条第一項の規定に基づき、次の県道の路線を廃止する。

その関係図面は、岐阜県土木部道路課において一般の縦覧に供する。

昭和四十一年三月一日

岐阜県知事松野幸泰

整理
番号
路線名起点重要な経過地備考
起点重要な経過地
終点
終点
1岐阜桑名線岐阜市羽島郡笠松町、羽島市、海津郡平田町--
-桑名市
2岐阜関下呂線岐阜市関市、益田郡金山町--
益田郡下呂町-
5大垣桑名線大垣市海津郡南濃町--
-桑名市
7桑名関ヶ原線-海部郡南濃町、養老郡養老町、同郡上石津村桑名市-
不破郡関ケ原町-
8長浜関ヶ原線--長浜市滋賀県坂田郡伊吹村、同県同郡山東町
不破郡関ケ原町-
10豊田恵那線-恵那郡明智町、同郡岩村町豊田市愛知県西加茂郡猿投町、同県同郡藤岡村、同県同郡小原村、同県東加茂郡旭村
恵那市-
12恵那稲武線恵那市恵那郡岩村町--
-愛知県北設楽郡稲武町
14飯田下呂線-恵那郡坂下町、同郡福岡村、同郡付知町飯田市長野県下伊那郡会地村、同県西筑摩郡吾妻村、同県同郡山口村
益田郡下呂町-
50北方墨俣線本巣郡北方町---
安八郡墨俣町-
59八百津川辺線加茂郡八百津町---
同郡川辺町-
65今立本巣北方線-揖斐郡徳山村福井県今立郡今立町-
本巣郡北方町-
73平田津島線海津郡平田町--愛知県海部郡八開村
-津島市
74本郷関ヶ原線-養老郡上石津村三重県員弁郡藤原村本郷-
不破郡関ケ原町-
78根尾温見大野線本巣郡根尾村--福井県大野郡西谷村
-大野市
90鶴里多治見線土岐市鶴里町土岐郡笠原町--
多治見市-
91陶小原豊田線瑞浪市陶町--愛知県西加茂郡小原村
-豊田市
95加子母白川線恵那郡加子母村加茂郡東白川村--
加茂郡白川町-
98細入古川線-吉城郡宮川村富山県婦負郡細入村-
吉城郡古川町-
109美濃坂本停車場線美濃坂本停車場(中津川市)---
一般国道十九号線交点(中津川市)-
146大和田南濃線海津郡海津町大和田---
同郡南濃町-
241恵那丸山蘇水湖公園線恵那市---
県立丸山蘇水湖公園(加茂郡八百津町)-
255御作鶴里線--愛知県西加茂郡藤岡村御作-
土岐市鶴里町-
261社久地上矢作線--長野県下伊那郡平谷村社久地-
恵那郡上矢作町-

(筆者注)

  • 109(美濃坂本停車場線)以外はいずれもこの日に認定された主要地方道と重複する区間を持つか、国道に昇格した区間を持つため廃止された路線です。
  • 美濃坂本停車場線の廃止は後述の国道19号のルート変更によるものと思われます。

岐阜県告示第百五号

道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第七条の規定に基づき、県道の路線を次のように認定する。

その関係図面は、岐阜県土木部道路課において一般の縦覧に供する。

昭和四十一年三月一日

岐阜県知事松野幸泰

整理
番号
路線名起点重要な経過地備考
起点重要な経過地
終点
終点
1岐阜南濃線岐阜市羽島市--
海津郡南濃町-
5南濃関ヶ原線海津郡南濃町---
不破郡関ケ原町-
6津島南濃線-海津郡海津町津島市愛知県海部郡八開村
海津郡南濃町-
7四日市関ヶ原線--四日市市三重県員弁郡東員村、同郡藤原村
不破郡関ケ原町-
8木之本浅井関ケ原線--滋賀県伊香郡木之本町滋賀県東浅井郡浅井町、長浜市、滋賀県坂田郡伊吹村
不破郡関ケ原町-
9大野墨俣線-本巣郡本巣町、同郡北方町大野市-
安八郡墨俣町-
11関金山線関市武儀郡武儀村--
益田郡金山町-
13豊田多治見線-土岐市豊田市愛知県西加茂郡猿投町、同郡藤岡村
多治見市-
14豊田瑞浪線--豊田市愛知県西加茂郡小原村
瑞浪市-
15豊田岩村線--豊田市愛知県西加茂郡猿投町
恵那郡岩村町-
18上矢作平岡停車場線恵那郡上矢作町--長野県下伊那郡売木村
-長野県下伊那郡天竜村
19下呂南木曽線益田郡下呂町恵那郡福岡村-長野県西筑摩郡山口村
-長野県西筑摩郡南木曽町
25白川加子母線加茂郡白川町加茂郡東白川村--
恵那郡加子母村-
26恵那川辺線恵那市加茂郡八百津町--
加茂郡川辺町-
27古川細入線吉城郡古川町吉城郡宮川村--
-富山県婦負郡細入村
71根尾今立線本巣郡根尾村揖斐郡徳山村--
-福井県今立郡今立町
146成戸平田線海津郡海津町成戸---
同郡平田町-
266毛呂窪姫栗線恵那市笠置町毛呂窪---
同市同町姫栗-

(筆者注)

  • 1(岐阜南濃線)から27(古川細入線)まではいずれも新しく認定された主要地方道です。
  • 71(根尾今立線)、146(成戸平田線)、266(毛呂窪姫栗線)の3本は、それぞれ旧65(今立本巣北方線)、旧73(平田津島線)、旧241(恵那丸山蘇水湖公園線)のうち主要地方道に昇格しなかった区間を一般県道として再認定したものです。

岐阜県告示第百六号

道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第十条第二項の規定に基づき、県道の路線を次のように変更する。

その関係図面は、岐阜県土木部道路課において一般の縦覧に供する。

昭和四十一年三月一日

岐阜県知事松野幸泰

整理
番号
旧新別路線名起点重要な経過地備考
起点重要な経過地
終点
終点
270苗木坂本線中津川市苗木---
同市千旦林坂本-
267苗木恵那線中津川市苗木---
恵那市-

(筆者注)

  • 主要地方道の改正とは直接関係ありませんが、国道19号のルート変更によるものと思われます。1957年撮影の航空写真では現ルートが開通しておらず1972年の国土基本図には現ルートが描かれているので、1960年代に美濃坂本駅付近を経由するルートから現在のルートに切り替わったものと思われます(関連する告示は調査中)。

岐阜県告示第百七号

県道認定に関する告示(昭和三十年六月岐阜県告示第三百七十九号)の一部を次のように改正する。

昭和四十一年三月一日

岐阜県知事松野幸泰

表を次のように改める。

整理
番号
路線名起点重要な経過地備考
起点重要な経過地
終点
終点
2岐阜揖斐川木之本線岐阜市揖斐郡揖斐川町--
-滋賀県伊香郡木之本町
3大垣一宮線大垣市羽島市-尾西市
-一宮市
4大垣揖斐川線大垣市不破郡赤坂町--
揖斐郡揖斐川町-
10江南関線-各務原市江南市-
関市-
12名古屋多治見線--名古屋市瀬戸市
多治見市-
16瑞浪岩村線瑞浪市恵那郡明智町--
恵那郡岩村町-
17恵那白川線恵那市---
加茂郡白川町-
20中津川付知線中津川市恵那郡福岡村--
恵那郡付知町-
21高山八幡線高山市大野郡清見村--
郡上郡八幡町-
22八幡金山線郡上郡八幡町---
益田郡金山町-
23高山福島線高山市大野郡高根村-長野県西筑摩郡開田村
-長野県西筑摩郡福島町
24神岡上宝線吉城郡神岡町---
同郡上宝村-
28岐阜停車場線岐阜停車場(岐阜市)---
県道岐阜揖斐川木之本線交点(岐阜市金町)-
29大垣停車場線大垣停車場(大垣市)---
一般国道二十一号線交点(大垣市郭町)-
30美濃関停車場線美濃関停車場(関市)---
一般国道二百四十八号線交点(関市本町)-
31多治見停車場線多治見停車場(多治見市)---
一般国道十九号線交点(多治見市栄町)-
32中津川停車場線中津川停車場(中津川市)---
一般国道十九号線交点(中津川市大字中津川)-
33高山停車場線高山停車場(高山市)---
一般国道四十一号線交点(高山市総和町)-
34乗鞍公園線乗鞍公園(大野郡丹生川村)---
一般国道百五十八号線交点(大野郡丹生川村)-

(筆者注)

  • 10(江南関線)と23(高山福島線)は今回の主要地方道改正で主要地方道に昇格した路線です。

岐阜県告示第百八号

県道路線認定に関する告示(昭和三十五年二月岐阜県告示第六十四号)の一部を次のように改正する。

昭和四十一年三月一日

岐阜県知事松野幸泰

表中「一級国道」を「一般国道」に、「二級国道岐阜高岡線」を「一般国道百五十六号線」に改め、41、48、50、59、65、73、74、78、90、91、95、98、109、146、241、242、255、261及び269の項を削り、92の項から94の項までを一項ずつ、79の項から89の項までを三項ずつ、75の項から77の項までを四項ずつ、66の項から72の項まで及び60の項から64の項までを六項ずつ、51の項から58の項までを七項ずつ繰り下げ、49の項を57の項とし、42の項から47の項までを九項ずつ、31の項から40の項までを十項ずつ繰り下げる。

99の項から108の項まで及び110の項から116の項までを一項ずつ繰り上げ、117の項中「細入古川線」を「古川細入線」に改め、同項を116の項とし、118の項中「細入古川線」を「古川細入線」に改め、同項を117の項とし、119の項から121の項までを一項ずつ繰り上げ、122の項中「県道豊田恵那線」を「一般国道二百五十七号線」に改め、同項を121の項とし、123の項及び124の項を一項ずつ繰り上げる。

129の項中「二級国道蒲郡岐阜線」を「一般国道二百四十八号線」に、131の項中「岐阜桑名線」を「岐阜南濃線」に改め、243の項から254の項までを一項ずつ、256の項から260の項までを二項ずつ、262の項から268の項まで及び270の項から294の項までを三項ずつそれぞれ繰り上げる。

岐阜県告示第百九号

県道路線認定に関する告示(昭和三十六年二月岐阜県告示第七十六号)の一部を次のように改正する。

昭和四十一年三月一日

岐阜県知事松野幸泰

表中「295」を「124」に改める。

岐阜県告示第百十号

県道路線認定に関する告示(昭和三十七年二月岐阜県告示第八十八号)の一部を次のように改正する。

昭和四十一年三月一日

岐阜県知事松野幸泰

表中241の項を削り、242の項を241の項とする。

岐阜県告示第百十一号

県道路線認定に関する告示(昭和三十八年三月岐阜県告示第百六十六号)の一部を次のように改正する。

昭和四十一年三月一日

岐阜県知事松野幸泰

表中

34羽島茶屋新田線羽島市
岐阜市茶屋新田(一級国道二十一号線交点)

44羽島茶屋新田線羽島市
岐阜市茶屋新田(一般国道二十一号線交点)

に改める。


整理番号変更のまとめ

この日の告示で廃止されずに残った路線の整理番号の変更をまとめると以下の表のようになります。

表では変更後の整理番号の降順で並べており、この日新たに認定されたため番号変更の対象にならなかった路線は水色の背景で、昭和35年2月5日に認定されていたもののこの日の番号変更の対象にならなかった路線(番号が据え置かれた路線)は薄赤色の背景で表します。

変更前
(第1期)
変更後
(第2期)
-1
32
43
64
-5
-6
-7
-8
-9
4110
-11
912
-13
-14
-15
1116
1317
-18
-19
1520
1621
1722
4823
1824
-25
-26
-27
1928
2029
2130
2231
2332
2433
2534
3141
3242
3343
3444
3545
3646
3747
3848
3949
4050
4251
4352
4453
4554
4655
4756
4957
5158
5259
5360
5461
5562
5663
5764
5865
6066
6167
6268
6369
6470
-71
6672
6773
6874
6975
7076
7177
7278
7579
7680
7781
7982
8083
8184
8285
8386
8487
8588
8689
8790
8891
8992
9293
9394
9495
9696
9797
9998
10099
101100
102101
103102
104103
105104
106105
107106
108107
110109
111110
112111
113112
114113
115114
116115
117116
118117
119118
120119
121120
122121
123122
124123
295124
125125
126126
127127
128128
129129
130130
131131
132132
133133
134134
135135
136136
137137
138138
139139
140140
141141
142142
143143
144144
145145
-146
147147
148148
149149
150150
151151
152152
153153
154154
155155
156156
157157
158158
159159
160160
161161
162162
163163
164164
165165
166166
167167
168168
169169
170170
171171
172172
173173
174174
175175
176176
177177
178178
179179
180180
181181
182182
183183
184184
185185
186186
187187
188188
189189
190190
191191
192192
193193
194194
195195
196196
197197
198198
199199
200200
201201
202202
203203
204204
205205
206206
207207
208208
209209
210210
211211
212212
213213
214214
215215
216216
217217
218218
219219
220220
221221
222222
223223
224224
225225
226226
227227
228228
229229
230230
231231
232232
233233
234234
235235
236236
237237
238238
239239
240240
242241
243242
244243
245244
246245
247246
248247
249248
250249
251250
252251
253252
254253
256254
257255
258256
259257
260258
262259
263260
264261
265262
266263
267264
268265
-266
270267
271268
272269
273270
274271
275272
276273
277274
278275
279276
280277
281278
282279
283280
284281
285282
286283
287284
288285
289286
290287
291288
292289
293290
294291

(筆者注)

  • 新10(旧41、江南関線)と新23(旧48、高山福島線)は主要地方道に昇格しています(告示第107号参照)。
  • 新108がどの路線に該当するかは今のところ不明です。私は番号が据え置きとなる番号をできるだけ多くするために欠番となった可能性を考えています。