昭和30年
この年の告示について
昭和27年12月4日政令第477号により一級国道が、昭和28年5月18日政令第96号により二級国道が、昭和29年1月20日建設省告示第16号により主要地方道がそれぞれ指定されました。これらの動きを受けて、旧道路法時代に認定された県道のうち一部の路線が廃止され、新たに主要地方道として24路線が認定されました。
3月8日
主要地方道として県道24路線が認定されました。また、旧道路法時代に認定された県道のうち、全線が主要地方道に昇格した路線は廃止されました。
建設省告示中の三重県関連路線は26路線ですが、この日認定されたのは24路線であって、2路線が後日認定されました。
三重県告示第百七十九号
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第七条第一項の規定に基き次の県道の路線を昭和二十九年十二月二十五日をもつて認定した。
その関係図面は三重県庁道路課において一般の縦覧に供する。
昭和三十年三月八日
三重県知事青木理
整理
番号認定路線 起点 重要な経過地 備考 起点 重要なる経過地 終点 終点 1 岐阜桑名線 桑名郡多度町 岐阜市 岐阜県稲葉郡厚見村、同羽島郡笠松町、同郡竹鼻町 [注1]、同海津郡海西村、同郡今尾町、同郡高須町、同郡石津村 [注2] 桑名市 2 津彦根線 津市 河芸郡河芸町、鈴鹿市、亀山市、三重郡菰野町、員弁郡石榑村、同郡阿下喜町 滋賀県犬上郡大滝村、同郡多賀町、同郡高宮町 彦根市 3 大津上野線 阿山郡丸柱村 大津市 滋賀県甲賀郡信楽町 上野市 4 近江八幡員弁線 員弁郡石榑村 近江八幡市 滋賀県蒲生郡武佐村、八日市市、神崎郡永源寺村 員弁郡員弁町 5 草津柘植線 滋賀県栗太郡草津町 [注3] 滋賀県甲賀郡三雲村、同郡貴生川町、同郡甲南町 阿山郡柘植町 6 彦根桑名線 員弁郡阿下喜町、同郡員弁町、同郡東員村 彦根市 滋賀県犬上郡高宮町、同郡多賀町、同郡大滝村 桑名市 7 四日市楠鈴鹿線 四日市市 三重郡楠町 鈴鹿市 8 奈良津線 名賀郡花垣村、上野市 奈良市 奈良県添上郡東里村、同郡月瀬村 津市 9 上野名張線 上野市 名賀郡古山村 名張市 10 天理上野線 名賀郡花垣村 天理市 奈良県山辺郡針ヶ別所村 上野市 11 四日市菰野線 四日市市 三重郡菰野町 12 津関線 津市 河芸郡椋本村 鈴鹿郡関町 13 名張柿野線 名張市 一志郡八幡村 奈良県宇陀郡御杖村 飯南郡柿野町 14 宇治山田五ヶ所線 宇治山田市 度会郡五ヶ所町 15 宇治山田粥見線 宇治山田市 度会郡田丸町、多気郡西外城田村、同郡五ヶ谷村 飯南郡粥見町 16 員弁菰野線 員弁郡員弁町 員弁郡東員村 三重郡菰野町 17 久居家城榛原線 一志郡久居町 一志郡家城町、同郡八幡村 奈良県宇陀郡御杖村 奈良県宇陀郡榛原町 18 鳥羽長島線 鳥羽市 志摩郡磯部村、度会郡五ヶ所町、同郡吉津町 北牟婁郡長島町 19 浜島鵜方線 志摩郡浜島町 志摩郡鵜方町 20 志摩大王鵜方線 志摩郡志摩町 志摩郡大王町 志摩郡鵜方町 21 桑名停車場線 桑名停車場 桑名市大字桑名銀町 22 津停車場線 津停車場 津市栄町 23 松阪停車場線 松阪停車場 松阪市日野町 24 山田停車場線 山田停車場 宇治山田市豊田町
(筆者注)
- 後の告示を考慮すると整理番号は路線に設定されたものとは言い難く、単に表中での通し番号であると考えられます。
- 告示日と実際に認定した日が異なるので、認定時点では存在していたものの告示時点では市町村合併で消滅している市町村が存在します。
該当する市町村は、岐阜県海津郡海西村(昭和30年2月1日に平田町へ)、同郡今尾町(同)、同郡高須町(昭和30年1月15日に海津町へ)、三重県阿山郡丸柱村(昭和30年2月1日に阿山村と上野市へ分割合併/編入)、同県名賀郡花垣村(昭和30年1月1日に上野市へ)、奈良県山辺郡針ヶ別所村(昭和30年1月1日に都祁村へ)、三重県度会郡五ヶ所町(昭和30年2月11日に南勢町へ)、同県志摩郡磯部村(昭和30年2月11日に磯部町へ)、同郡鵜方町(昭和30年1月1日に阿児町へ)です。 - また、建設省告示から県道認定までの間にも多数の市町村合併があったため、建設省告示とは路線名が異なる路線があります。
該当する路線は、上野天理線(建設省告示では上野丹波市線)、志摩大王鵜方線(建設省告示では御座波切鵜方線)です。
- 注1
- 岐阜県羽島郡竹ヶ鼻町は認定日以前の昭和29年4月1日に正木村など9村と合併して羽島市になっています。
- 注2
- 岐阜県海津郡石津村は認定日以前の昭和29年11月5日に城山町・養老郡下多度村と合併して南濃町になっています。
- 注3
- 滋賀県栗太郡草津町は認定日以前の昭和29年10月15日に志津村など5村と合併して草津市になっています。
三重県告示第百八十号
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第十条第一項の規定に基き次の県道の路線を昭和二十九年十二月二十五日をもつて廃止した。
その関係図面は三重県庁道路課において一般の縦覧に供する。
昭和三十年三月八日
三重県知事青木理
整理
番号廃止路線名 起点 重要な経過地 終点 25 津岐阜線 津市 桑名郡深谷村 桑名郡多度町(岐阜県界) 26 菰野亀山線 三重県菰野町 [注4] 鈴鹿郡深井沢村 亀山市 27 菰野阿下喜線 三重県菰野町 [注4] 員弁郡治田村 員弁郡阿下喜町 28 四日市八日市線 四日市市 三重郡菰野町、同郡朝上村 員弁郡石榑村(滋賀県界) 29 桑名彦根線 桑名市 員弁郡東員村 員弁郡白瀬村(滋賀県界) 30 丸柱上野線 阿山郡丸柱村(滋賀県界) 阿山郡丸柱村 上野市 31 八日市桑名線 員弁郡石榑村(滋賀県界) 員弁郡三里村 桑名市 32 柘植草津線 阿山郡柘植町 阿山郡柘植町(滋賀県界) 33 上野月瀬線 上野市 名賀郡花垣村 名賀郡花垣村(奈良県界) 34 津奈良線 津市 安濃郡美里村、阿山郡阿波村 阿山郡島ヶ原村(京都府界) 35 白子四日市港線 鈴鹿市白子町 三重郡楠町、四日市市 四日市港 36 津大津線 津市 鈴鹿郡坂下村(滋賀県界) 37 上野名張線 上野市 名賀郡古山村 名張市 38 御杖名張線 一志郡太郎生村(奈良県界) 名張市 39 家城松山線 一志郡家城町 一志郡八知村、同郡八幡村 同郡伊勢地村(奈良県界) 40 久居家城線 一志郡久居町 一志郡高岡村、同郡大井村 同郡家城町 41 八幡大石停車場線 一志郡八幡村 一志郡多気村 大石停車場 42 北大社停車場稲部線 北大社停車場 員弁郡東員村 43 五ヶ所鳥羽線 度会郡五ヶ所町 度会郡神原村、志摩郡磯部村 鳥羽市 44 五ヶ所吉津線 度会郡五ヶ所町 度会郡穂原村 同郡吉津町 45 吉津長島線 度会郡吉津町 度会郡島津村、北牟婁郡錦町 北牟婁郡長島町 46 御座和具線 志摩郡志摩町 同郡同町 47 和具波切線 志摩郡志摩町 同郡大王町 48 鵜方浜島線 志摩郡鵜方町 同郡浜島町 49 松阪停車場線 松阪市 松阪停車場 50 宇治山田停車場線 宇治山田市 山田停車場 51 菰野大泉原線 三重郡菰野町 三重県鵜川原村、同郡保々村、員弁郡東員村 員弁郡員弁町 52 上野丹波市線 上野市 名賀郡花垣村(奈良県界) 53 宇治山田五ヶ所線 宇治山田市 度会郡五ヶ所町
(筆者注)
- 認定告示からの通し番号となっているため整理番号は路線に設定されたものとは言い難く、単に表中での通し番号であると考えられます。
- 告示日と実際に廃止した日が異なるので、廃止時点では存在していたものの告示時点では市町村合併で消滅している市町村が存在します。
該当する市町村は、桑名郡深谷村(昭和30年2月1日に桑名市へ)、阿山郡丸柱村(昭和30年2月1日に阿山村と上野市へ分割合併/編入)、名賀郡花垣村(昭和30年1月1日に上野市へ)、一志郡高岡村(昭和30年1月15日に一志町へ)、同郡大井村(同)、度会郡五ヶ所町(昭和30年2月11日に南勢町へ)、同郡神原村(昭和30年2月11日に南勢町と志摩郡磯部町へ分割合併)、志摩郡磯部村(昭和30年2月11日に磯部町へ)、度会郡穂原村(昭和30年2月11日に南勢町へ)、志摩郡鵜方町(昭和30年1月1日に阿児町へ)です。
- 注4
- 正しくは「三重郡」菰野町です。
4月4日
旧道路法時代に認定された県道のうち、二級国道に昇格した路線が廃止されました。
三重県告示第三百十号
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第十条第一項の規定に基き次の県道の路線を廃止する。
その関係図面は三重県庁道路課において一般の縦覧に供する。
昭和三十年四月四日
三重県知事職務代理者
副知事角永清
整理
番号路線名 起点 重要な経過地 終点 1 四日市港線 四日市市 四日市港 2 津名張線 津市 一志郡久居町、一志郡白山町、名賀郡青山町 名張市 3 名張初瀬線 名張市中町 名張市安部田(奈良県界) 4 津和歌山線 津市 飯南郡柿野町、飯南郡粥見町 飯南郡波瀬村(奈良県界) 5 宇治山田鳥羽線 伊勢市 度会郡二見町 鳥羽市 6 木本上市線 熊野市木本町 熊野市飛鳥町、熊野市五郷町 熊野市神川町(奈良県界)
(筆者注)
- 整理番号は路線に設定されたものとは言い難く、単に表中での通し番号であると考えられます。
- 昇格後の二級国道の路線は、四日市港線が164号四日市港線、津名張線と名張初瀬線が165号大阪津線、津和歌山線が166号大和高田松阪線、宇治山田鳥羽線が167号賢島宇治山田線、木本上市線が169号新宮木本大和高田線です。
5月10日
3月8日の告示で24路線の県道が主要地方道として認定されましたが、その時点では建設省告示中の三重県関連路線のうち2路線が未認定のままでした。
この日の告示でその2路線が認定されました。認定が遅れた理由として、2路線とも県内では全区間が岐阜桑名線に重複しており、実延長がない路線であることが考えられます。
三重県告示第四百十八号
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第七条第一項の規定に基き次の県道の路線を認定する。
その関係図面は三重県庁道路課において一般の縦覧に供する。
昭和三十年五月十日
三重県知事田中覚
整理
番号認定路線 起点 重要な経過地 備考 起点 重要な経過地 終点 終点 54 大垣桑名線 岐阜桑名線重用 大垣市 岐阜県海津郡南濃町 桑名市 55 桑名関ケ原線 桑名市 岐阜桑名線重用 岐阜県海津郡南濃町、養老郡養老町、同郡上石津村 岐阜県不破郡関ケ原町
(筆者注)
- 整理番号は3月8日の告示からの通し番号であり、路線に設定されたものとは言い難いです。