昭和57年

この年の告示について

昭和56年4月30日に公布された政令第153号(一般国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令、昭和57年4月1日施行)により国道421号、422号、425号が追加指定されたことと、昭和57年4月1日建設省告示第935号により主要地方道の改正が行われたことに伴って、主要地方道を中心に路線の整理が行われました。

4月2日に主要地方道1路線の路線名が変更され、12月3日と24日には主要地方道の認定と廃止が行われました。また、12月3日の告示第682号では主要地方道3路線と一般県道1路線について路線名・起終点・重要な経過地の変更が行われています。


各告示

4月2日

建設省告示に合わせて主要地方道1路線の路線名が変更されました。

三重県告示第188号

県道の路線認定(昭和52年三重県告示第163号)の一部を次のように改正する。

昭和57年4月2日

三重県知事田川亮三

表中「四日市環状線」を「四日市鈴鹿環状線」に改める。


12月3日

5本の主要地方道と13本の一般県道が廃止され、新たに6本の主要地方道と2本の一般県道が認定されました(なお、後述の通りこのうち主要地方道3本および一般県道1本の廃止と主要地方道1本の認定は誤りでした)。また、一般県道4路線の変更が行われ、このうち3路線は主要地方道へと昇格しています。

三重県告示第677号

道路法(昭和27年法律第180号)第7条の規定に基づき、県道の路線を次のとおり認定した。

なお、「関係図面」は、三重県土木部道路維持課に備え置いて、告示の日から3か月間縦覧に供する。

昭和57年12月3日

三重県知事田川亮三

路線名起点重要な経過地備考
終点
北勢多度線 (5)員弁郡北勢町員弁郡員弁町
桑名郡多度町
山城西別所線 (623)四日市市員弁郡東員町
桑名市
松阪青山線 (29)松阪市一志郡嬉野町、一志郡白山町、一志郡美杉村
名賀郡青山町
鳥羽松阪線 (37)鳥羽市伊勢市、多気郡明和町
松阪市
鳥羽磯部線 (47)鳥羽市
志摩郡磯部町
伊賀青山線 (2)阿山郡伊賀町阿山郡大山田村
名賀郡青山町
名張曽爾線 (48) [注1]名張市奈良県宇陀郡曽爾村
名張市
新堂停車場線 (544)阿山郡伊賀町
阿山郡伊賀町

(筆者注)

  • この告示以降、1990年頃まで整理番号の欄がなくなります。当サイトでは原文に従って整理番号の欄を表示していませんが、路線名の後に赤字のカッコ書きで整理番号を表記することとします。
注1
同年12月24日付三重県公報11133号の正誤にて、名張曽爾線がこの表に含まれているのは誤りだという旨の訂正がされています。12月24日の県道路線認定告示にて名張曽爾線が認定され直しているため、この告示ではフライングで認定してしまったと考えられます(主に1980年代以降、越境路線は両県で認定日を合わせるケースが多い)。

三重県告示第678号

道路法(昭和27年法律第180号)第10条第1項の規定に基づき、次の県道の路線を廃止した。

なお、「関係図面」は、三重県土木部道路維持課に備え置いて、告示の日から3か月間縦覧に供する。

昭和57年12月3日

三重県知事田川亮三

路線名起点重要な経過地備考
終点
近江八幡員弁線 (3) [注2]員弁郡大安町(滋賀県八日市市、滋賀県神崎郡永源寺町)
員弁郡員弁町
桑名北勢線 (5)桑名市員弁郡東員町、員弁郡員弁町
員弁郡北勢町
多度員弁線 (110)桑名郡多度町
員弁郡員弁町
山城穴太線 (623)四日市市
員弁郡東員町
高茶屋停車場線 (526)津市
津市
羽所栄町線 (655)津市
津市
小原辻原線 (696)一志郡嬉野町
松阪市
小原伊勢竹原停車場線 (746)一志郡嬉野町
一志郡美杉村
伊勢鳥羽線 (102)伊勢市
鳥羽市
松阪伊勢線 (104)松阪市多気郡明和町
伊勢市
的矢港線 (513)志摩郡磯部町
志摩郡磯部町
的矢鳥羽線 (749)志摩郡磯部町
鳥羽市
大津上野線 (2) [注2]阿山郡阿山町(滋賀県甲賀郡信楽町)
上野市
上野阿保白山線 (29)上野市名賀郡青山町
一志郡白山町
名張停車場香落渓線 (306) [注2]名張市
名張市
大山田新堂停車場線 (678)阿山郡大山田村
阿山郡伊賀町
大山田伊賀上津停車場線 (682)阿山郡大山田村
名賀郡青山町
尾鷲上池原線 (37) [注2]尾鷲市(奈良県吉野郡上北山村)
尾鷲市

(筆者注)

  • 原文には整理番号の欄がありません。路線名の後に赤字のカッコ書きで整理番号を表記しました。
注2
同年12月24日付三重県公報11133号の正誤にて、近江八幡員弁線、大津上野線、名張停車場香落渓線、尾鷲上池原線の4路線がこの表に含まれているのは誤りだという旨の訂正がされています。これらの4路線は12月24日の県道路線廃止告示で廃止され直しているため、フライングで廃止してしまったと考えられるでしょう。

三重県告示第682号

県道の路線認定(昭和34年三重県告示第17号の2)の一部を次のように改正する。

昭和57年12月3日

三重県知事田川亮三

表404の項中「宇賀桑名線」を「桑名大安線」に、起点「員弁郡石加村大字宇賀」を「桑名市西別所字倉町」に、終点「桑名市」を「員弁郡大安町大字宇賀字石田」に改める。

表426の項中「下楠南島線」を「南島大台線」に、起点「多気郡大台町大字下楠」を「度会郡南島町河内字山口」に、終点「度会郡南島町」を「多気郡大台町大字下楠」に改める。

表562の項中「宮妻峡日永線」を「宮妻峡線」に改める。

表401の項中「赤須賀四日市線」を「桑名四日市線」に改める。

変更点をまとめると以下の表のようになります。

整理
番号
旧新
の別
路線名起点重要な経過地備考
終点
404宇賀桑名線員弁郡石加村大字宇賀員弁郡梅戸井町
桑名市
3桑名大安線桑名市西別所字倉町(梅戸井町は1959年4月に三里村と合併して大安町に)
員弁郡大安町大字宇賀字石田
426下楠南島線多気郡大台町大字下楠度会郡大宮町
度会郡南島町
46南島大台線度会郡南島町河内字山口度会郡大宮町
多気郡大台町大字下楠
562宮妻峡日永線宮妻峡
一級国道一号線交点
44宮妻峡線宮妻峡(一級国道・二級国道は1965年4月に一般国道へ一本化)
一般国道一号線交点
401赤須賀四日市線桑名市赤須賀三重郡川越村
四日市市
桑名四日市線桑名市赤須賀三重郡川越町(川越村は1961年5月に町制施行)
四日市市

(筆者注)

  • 元の告示の備考欄は起終点と重要な経過地の欄に分かれていますが、この告示で改正の対象となった路線はいずれもそれらの欄が空欄なので、この表では一つの欄にまとめました。
  • 表中で原文では触れられていない項目(整理番号や市町村の変更)については筆者の判断で修正しました。特に説明する必要がある事項については備考欄に赤字のカッコ書きで表記しました。
  • この告示では触れられていませんが、703号合ヶ野松阪線も主要地方道に昇格して整理番号が45になっています。なお、当初は今よりも長い路線で松阪市中心部が終点でした。1994年に松阪第2環状線が認定された時に区域の一部を譲って短縮されました。

12月24日

3本の主要地方道と1本の一般県道が廃止され、新たに1本の主要地方道が認定されました。

三重県告示第726号

道路法(昭和27年法律第180号)第7条第1項の規定に基づき、県道の路線を次のとおり認定した。

なお、「関係図面」は、三重県土木部道路維持課に備え置いて、告示の日から3か月間縦覧に供する。

昭和57年12月24日

三重県知事田川亮三

路線名起点重要な経過地備考
終点
名張曽爾線 (48)名張市奈良県宇陀郡曽爾村
名張市

三重県告示第727号

道路法(昭和27年法律第180号)第10条第1項の規定に基づき、次の県道の路線を廃止した。

なお、「関係図面」は、三重県土木部道路維持課に備え置いて、告示の日から3か月間縦覧に供する。

昭和57年12月24日

三重県知事田川亮三

路線名起点重要な経過地備考
終点
近江八幡員弁線 (3)員弁郡大安町(滋賀県八日市市、滋賀県神崎郡永源寺町)
員弁郡員弁町
大津上野線 (2)阿山郡阿山町(滋賀県甲賀郡信楽町)
上野市
名張停車場香落渓線 (306)名張市
名張市
尾鷲上池原線 (37)尾鷲市(奈良県吉野郡上北山村)
尾鷲市

(筆者注)

  • 原文には整理番号の欄がありません。路線名の後に赤字のカッコ書きで整理番号を表記しました。
  • どちらの告示も、12月3日の告示に含めるべきではなかった路線の認定と廃止です。いずれの路線も越境路線であり、おそらくは認定・廃止日を合わせるためにこのような措置が取られたものと思われます。
    しかし、滋賀県で大津上野線が廃止されたのは昭和58年3月4日であり、奈良県と認定・廃止日を合わせるのが目的だったのかもしれません。奈良県の認定・廃止日は現在調査中です。