道道919号 区間3
目次
室蘭市大沢町(大沢通交点)~室蘭市東町(終点)

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最高速度の規制標識は交差点付近に設置されていないが、30キロ制限は続いている。いずれにせよスピードを出せる道路状況ではない。

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大沢町を抜けるとみゆき町へ。進路は北東寄りとなる。

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この辺りの標高は60m程。最高地点からはかなり下ってきた。

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右側の看板には「↑国道」の表記。狭路区間も終わりが近づいてきた。

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そして、標高が50mを切った辺りでセンターラインが現れる。母恋中央通との交差点から、実に約6.5kmぶりのセンターラインである。

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これまでの狭苦しい区間とはうって変わって、両側に歩道がある快適な2車線道路となる。下り勾配も相まってかなり快適だが40キロ制限なので速度の出し過ぎには注意。

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2車線区間に入っても、相変わらず縦看は設置され続けている。

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東町に入った辺りで津波浸水予想地域の標識。標高は既に20mを切っている。

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この交差点は左折。交差点の手前に縦看が設置されているのはありがたいが、矢印があれば進路がわかりやすくなるだろう。右折するとイタンキ浜海水浴場へ。

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左折直後の交差点は道なりに左前方へ。

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少し進むとR36との交差点に到着。起点からここまで11.2km程の道のりだが、R36と旧道の日の出・母恋通を通れば6.4kmと半分近く短縮される(自動車専用道路の室蘭新道経由なら5.4kmとさらに短い)。
なお、この交差点では地球岬がR36の行き先として案内されている。ここまでの道路状況を見てきた方ならこの扱いにも納得がいくであろう。
※マウスオーバー/赤枠内タップで案内標識の写真を表示します。

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R36との交差点から少し進むと五叉路に至る。ここは左斜め前方へ進むのが正解。

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直後の交差点でR36旧道の日の出・母恋通と交差する。ここは右折。

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右折後は4車線道路となる。左カーブのあたりにはヘキサタイプの道道標識が設置されている。この路線の場合他は縦看ばかりなので、ここくらいでしか見ることができない。

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4車線道路となってから間もなく、R37との交差点に至る。「中央東線」という路線名の通り中央町と東町を結んでいる本路線の終点は、東町にあるこの交差点かと思ってしまうかもしれないが、実際はまだまだ続きがある。
r919はこの交差点を左折してR37と重複する。なお、直進はr107室蘭環状線である。

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R37も4車線道路である。交通量はかなり多い。
長万部と室蘭を結ぶR37は、道内の元一級国道の中では唯一総延長が100kmを下回っている短めの路線だ。

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太平橋跨線橋でJR室蘭本線を跨ぐ。なぜか名前に「橋」が2つも含まれている...
ストリートビューで確認すると、欄干に設置されている銘板では「太平橋」となっている。

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室蘭市内は道内にしては珍しく横置きの信号が多いが、これも雪の少なさが関係しているのだろう。
1991~2020年の平年値で比較すると、室蘭の年間降雪深は157cmと、札幌の479cmと比較してかなり少ない。最深積雪は室蘭が26cm、札幌が97cmと、こちらもかなりの差がついている。比較相手の札幌は都市規模を考えれば雪が多い部類だが、道内全体で見れば平凡なレベルである。

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R37と重複して1.5km程進んだところで、右折して単独区間となる。

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この区間は最初から4車線道路となっている。これまでとは道路の規格が大きく違っている。

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この区間は中島中央通という都市計画道路で、電線の地中化が行われており幅員にも余裕がある。

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R37から900m程でr107室蘭環状線・r1081東室蘭停車場線との交差点に至る。r107とは東町のR37交差点以来の再会となる。r919は直進してr107と重複する。

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直進後は少し幅員が狭くなるが4車線道路が続く。

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r107との重複区間は600m弱しかない。r919は案内のある交差点で右折して単独区間となる。

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右折後は2車線道路だが、十分な幅員があり走りやすい。

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r107との重複区間周辺は知利別町を通っていたが、少し進むと宮の森町に入る。

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宮の森町をしばらく走っていると、正面に跨線橋が見えてくる。

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寿橋でJR室蘭本線を跨ぎ、再び線路の南側へ戻ってくる。

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寿橋を渡ると寿町に入る。ちなみに、この区間の都市計画道路名は寿橋通。

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寿町に入ってからしばらくするとr107との交差点に至る。上位路線との交差点で今度こそ終点...かと思いきや、終点が東町と定められているためまだ終わることができないのである。東町へ到達するため、右折して再びr107との重複区間となる。
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今度の重複区間も4車線道路。

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終点
いきなり終点と言われても戸惑うかもしれないが、この交差点(厳密には交差点と交差点の中間)がr919の終点である。ここで交差している都市計画道路東大通の中央部に寿町と東町の境界線があるため、東町に戻ってきたところで終点、ということらしいのである。

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一応東町に戻ってきたことの証拠写真を。どうやら認定当初は画像67のR37交差点が終点だったようだが、後に知利別町~寿町の区間を編入した際に終点が変更されたらしい。
終点についての詳細は、以前「道道資料北海道」内の「北海道道中央東線の終点」という記事で詳述されていたため、参考資料としてリンクを貼らせていただいていた。しかし、現在は該当記事が公開停止中のため、説得力の薄い締めとなってしまった。
感想
r919中央東線は室蘭市内で完結する路線ながら、全長約18kmとそこそこ長い路線である。起点~みゆき町までは狭隘区間が多く、「観光道路」にしてはハードルの高い道路であったが、離合時の負担が少ない自転車にとってはそれなりに楽しめる路線であった。
この区間は地球岬のほかトッカリショや金屏風など素晴らしい眺めを堪能することができ、自転車であれば路外に退避してゆっくりと過ごすことも可能である。自然の眺めだけではなく、御前水町~大沢町付近では白鳥大橋や室蘭製鉄所などの人工物も見渡すことができる。
一方、後半の区間は特に景観を楽しめる箇所はないが、東町周辺での迷走ともいえるルーティングはなかなか興味深い。全体を通して飽きることのない路線だと感じた。
前述のとおり、前半の区間は狭隘区間が多いため、自動車での走行の際は十分な注意が必要だ。自転車の場合は見通しの悪い場所さえ気を付ければそこまで走りづらいわけではないが、勾配は相応にきついので時間の余裕は持ちたい。同じ絵鞆半島にあり、沿線に測量山を擁するr844祝津西小路中央線とセットで走行してみるのもいいかもしれない。