宗谷本線の停車場線 第3部

紋穂内駅は美深駅から数えて2つ目の駅で、夜の稚内発名寄行きを除く普通列車が停車する。今となってはボロボロの車掌車改造駅舎の無人駅だが、昔は貨物の取り扱いもあったようだ。

起点

過去の航空写真では駅前にいくらか建物が存在していることが確認できるのだが、現在では全てなくなっているようである。道道は起点を出てすぐに天塩川の右岸堤防にぶつかり、右へ急カーブする。

駅前広場を出てすぐのところで、路面上にこのようなペイントを見つけた。「3445」はr445の管理番号(一般道道は整理番号+3000)であろう。「BP」は「Beginning Point」と解釈すべきだろうか。

右カーブの後は進路がほぼ北を向くことになる。民家が1軒だけあり、ここはどうやら現役のようだ。

間もなく、丁字路に突き当たる。案内はないが、r445はここを左折する。センターラインが一応ヒントになるか。なお、終点側からの走行だとちゃんと案内標識が設置されている(この道路に対しては不釣り合いなレベルで立派)。

なお、右折すると軽い山越えを経て初野駅方面へ行くことができるが、2014年8月のストリートビューでは通行止めとなっている。

※マウスオーバーで案内標識を表示します。

左折後は天塩川の堤防に向かって上り坂となる。橋が狭いので幅員減少の標識もある。

紋穂内橋で天塩川を渡る。昭和50年の完成で幅員は4.5mと狭いが、交通量がかなり少ないので困ることはないだろう。また、写真に写っているような待避所も一応用意されているので、普通車同士の離合なら十分な余裕がある。

橋から天塩川の下流を眺める。宗谷本線は士別駅の北で一度天塩川を渡った後幌延までずっと右岸を走り続けるのだが、R40は同じ士別～幌延間で7回も天塩川を渡っている。そのため右岸の鉄道駅と左岸の国道とを結ぶ道道が認定され、天塩川を渡る橋が架けられているパターンが複数存在する。

橋を渡り終えると再び2車線道路となる。紋穂内橋は狭い幅員の割にはそこそこ長く、橋長は348mに達する。

終点

終点を前にしてなぜか幅員が減少するが、案内標識はしっかりと設置されている。交差するR40にはR275が重複しており、左折は美深・名寄・旭川方面、右折は音威子府・稚内方面となっている。

最後になるが、r445といえばこの標識。国道交点に設置されているにも関わらず、この錆び具合で今なお現役である。

更に寄ってもう一枚。昔は「紋穂内停車場線」の補助標識もあったようだが、「蒼の街道」のレポートによれば少なくとも2008年の時点で既になくなっていることがわかる。

起点

音威子府駅は旭川駅からの営業キロが129.3kmであり、宗谷本線のほぼ中間に位置する。かつては天北線が分岐しており(先に開通したのは天北線だが)「鉄道の町」として栄えていた音威子府村だが、現在では人口が700人台にまで落ち込み、道内で最も人口が少ない自治体となっている。

現在2面3線のホームを運用している駅としては最も北に位置し、特急列車が停車するほか一部普通列車の始発駅となっている。

道道起点からr12枝幸音威子府線を西に進んだところから道道起点の方を向くと、r391の表記がある案内標識が設置されている。この案内標識を除くとr391の路線番号が書かれているものが見当たらないのである。

音威子府駅以北は普通列車が上下3往復しか運転されておらず、青春18きっぷ等を利用する際は制約が大きい。上り線は稚内発名寄行3本のほか夜に稚内発幌延行も運転されているが、旭川方面へ向かうなら翌朝の列車を待った方が良い。

r391はごく普通の2車線道路で、街路灯のシール以外に道道らしさが感じられない。その街路灯シールも起点側から順に振られた数字だけが書かれたシンプル極まりないものである。

終点

全長は120m程しかなく、すぐにR40(R275重複)と交差する。左折はR40・R275美深・名寄・旭川方面、右折はR40中川・稚内方面およびR275浜頓別方面となる。

天塩中川駅は中川町の中心駅で、2面2線のホームを持つ交換可能駅である(なお、現在では交換列車の設定がない模様)。駅舎は1953年落成後2014年に改修工事が行われたようで、内装はかなり新しくきれいな印象を受けた。特急列車も停車するが現在は無人駅で切符を購入することはできない。

起点

駅前広場から道道の走行を開始する。道路を跨ぐように「歓迎ふるさと中川町」の文字が書かれた看板が設置されている。

駅前はかなり広々とした2車線道路で走りやすい。すぐに信号のある交差点でr541問寒別佐久停車場線と交差し、r438はここを右折する。左折してr541を走ると佐久駅方面へ行くことができる。

右折後はr541と重複して北上する。左岸を走るR40に対して、右岸を走るr438は中川町中心部を縦貫する役割を持っている。

550m程の重複区間を経て再び信号交差点がある。r438はここを右折してR40へ向かう。直進してr541へ進むと歌内駅・問寒別駅方面へ行くことができる。なお、写真には写っていないが右側には町内唯一のコンビニとしてセイコーマート天塩中川店がある。

交差点から起点側を振り返ると少し古めのヘキサが残っている。

左折後の道路も広々とした印象を受ける。

橋の手前に終点となる交差点の案内標識が設置されている。上段に書かれている名寄と稚内はいずれも80km以上離れている。また、さらに橋に近づくと別形式の標識もあり、稚内と音威子府までの距離が書かれている。

※マウスオーバーで2枚目の案内標識を表示します。

中川橋で天塩川を渡る。平成5年に完成したやや新しい橋で、334mの長さがある。

橋の上から上流側を眺める。この日は風が穏やかで、水面には雲が映っていた。

終点

橋を渡りきるとすぐにR40との交差点となる。橋の上には小さめの案内標識も設置されている。左折すると音威子府・名寄・旭川方面、右折すると天塩・豊富・稚内方面である。