国道40号 区間4-A

目次

区間区間起点区間終点走行日区間
距離
区間1旭川市4条通6(起点)~上川郡和寒町塩狩(塩狩峠)2017/9/729.6km
区間2-A上川郡和寒町塩狩~士別市大通西5(R239南側交点)2017/9/7
2017/8/18
25.1km
区間2-B士別市大通西5~名寄市西4北1(R239北側交点)2017/8/18
2016/8/13
25.4km
区間3-A名寄市西4北1~中川郡美深町大通北3(R275南側交点)2016/8/1320.9km
区間3-B中川郡美深町大通北3~中川郡音威子府村音威子府(R275北側交点)2016/8/1330.4km
区間4-A中川郡音威子府村音威子府~中川郡中川町誉(r438交点)2016/8/1332.5km
区間4-B中川郡中川町誉~天塩郡天塩町サクカヘシ(R232交点)2017/8/1932.3km
区間5-A天塩郡天塩町サクカヘシ~天塩郡豊富町開源(豊富北IC)2017/8/1931.7km
区間5-B天塩郡豊富町開源~稚内市中央3(終点)2017/8/1924.7km

※区間は筆者が勝手に定めたもの。各区間の距離は地図上で計測しているため、その合計が総延長及び実延長のいずれかに一致するとは限らない。

中川郡音威子府村音威子府(R275北側交点)~中川郡中川町誉(r438交点)

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R275との交差点を過ぎると進路が南西に変わる。交差点の直後にはゲートが設置されていて、この先18.0kmは異常気象時(雪崩のおそれがある場合)に通行止めとなることが記されている。この特殊通行規制区間の代替路として建設が進んでいるのがE5音威子府バイパスで、冬期の安定した交通路確保への貢献が期待されている。

ゲートを通過すると音威子府橋で天塩川を渡る。天塩川を渡るのは6度目で、しばらくの間は左岸を通ることになる。

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↑(40)
稚内121km、中川30km

音威子府橋を渡りきると歩道がなくなり、路側帯も一気に狭くなる。カーブが多く見通しが悪い地点もあるので、走行には注意が必要な区間だ。

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天塩川の峡谷に沿う区間のため、山側は擁壁となっている箇所も多い。日陰となる箇所も多いので、冬期は路面が凍結しやすいのだろう。

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天塩川の対岸にはJR宗谷本線が走っており、場所によっては国道からでも見通すことができる。もっとも、列車本数が非常に少ないのでなかなか列車を見ることはできないのだが…

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音威子府橋から5kmあまりで、筬島(おさしま)駅への分岐が現れる。右折すると筬島大橋で天塩川を渡り、筬島駅へと至る。なお、筬島駅は2007年以降統計上の乗降客数が0人となっているが、様々な協議の結果、JR北海道は当面の間存続させる意向を示している。

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筬島駅への分岐を過ぎると、再び追越禁止となりカーブが増える。蛇行する天塩川に合わせた線形となっているため、地図上でもよくわかるほどカーブが多くなる。

筬島駅への分岐から1km程先の地点に、「松浦武四郎 北海道命名の地」への入口を示す標識が立っている。蝦夷地を探検し北海道の名付け親となった松浦武四郎が、筬島付近でアイヌの長老から「アイヌは自分の国のことをカイと呼ぶ」と教えられたことに基づいて「北加伊道」という名前を考えたと言われている、とのこと。

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駐車帯も用意されている。

物満内~富和の12.1km間が開通したのは1957年11月のことで、それまでは分断区間となっていたようだ。自動車で音威子府と中川を行き来するには宗谷岬(あるいは留萌)まで迂回せざるを得ず、今では全く考えられないレベルの不便さだ。一方で鉄道は1922年に音威子府~誉平(ぽんぴら、後の天塩中川)間が開通している。

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駐車帯を過ぎると右カーブで一気に進路を変えていく。際立ってきついカーブがあるわけではないのだが、救急車の通行ルートとなることや、近くにまともな迂回路がないことを考えると現道の整備状況では心許ないだろう。

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カーブから少し進むと物満内(ものまない)覆道を通過する。2001年竣工の新しい覆道である。

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続いて岡穂内(おかほない)覆道。こちらも2001年の竣工で、同様のデザインとなっている。

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岡穂内覆道から400m程で岡穂内橋を渡り、中川町に入る。中川町は上川地方最北端の町で、クビナガリュウやアンモナイトなどの化石が発掘されており、カントリーサインにも描かれている。

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↑(40)
稚内111km、豊富72km

中川町に入ると、中心部までの距離は別の標識に記されるようになる。音威子府橋からは10km程走ってきたが、中川町の中心部まではまだ21kmを残している。

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相変わらず川の蛇行に合わせたカーブが多い。

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右カーブで大きく進路を変えた後に神路(かみじ)シェッドが構えている。1971年の竣工とR40の覆道では最も古く、延長も193mとそこそこ長い。

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神路シェッドを抜けた後は複数回に分かれた左カーブで進路が180度以上変わる。天塩川が大きく蛇行しており、迂回距離もかなり長くなっている。

神居山の北へ連なる尾根の迂回に約4kmを要している。素人目線では1.5km程のトンネルを掘れば大きく距離を縮められるように見えるが、富和トンネルも含めれば計2.5km級となってしまう(もちろん地質も考慮しなければならない)。

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長い左カーブ区間の後、右カーブを曲がりながら富和トンネル(L=955m)に入っていく。1991年の竣工と比較的新しく、幅員も十分に確保されているが、出口まで右カーブが続いているので決して走りやすくはない。さすがに歩道はないので自転車は特に注意が必要だ。

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トンネルを抜けると緩い左カーブとなり、富和覆道へ。トンネルとほぼ同時期の1992年に完成しており、延長も290mとR40の覆道では最も長い。

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覆道を抜けて1km弱でゲートを通過する。峡谷沿いの走りにくい区間は終わり、ここからは再び平野部の走行となる。

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所々にカーブはあるものの、これまでと比べれば格段に走りやすくなっている。

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山側が擁壁となっているところもある。

この先、安平志内(あべしない)川を安平志内橋で渡るのだが、写真を撮り忘れてしまった。橋は路側帯がほとんどなく、やや狭い。

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安平志内橋を渡った後右にカーブし、r118美深中川線との交差点に至る。しかし、r118の行先である美深がR40を引き返す方向にあるからなのか、案内標識では200m程先に接続しているr119遠別中川線とその行先である遠別が案内されている。なお、r118が通年通行止めとなっているため、美深へ行くならR40を引き返すほかない。

なお、r118にはr218板谷佐久停車場線が重複しており、この先少しだけR40にも重複する。

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100mあまりの重複区間の後、r218が右に分岐する。国道側には案内がないが、右折すると佐久橋で天塩川を渡って佐久駅へ至る。

また、佐久駅前でr541問寒別佐久停車場線に接続しており天塩川右岸経由で町の中心部まで行くことができるが、踏切が2ヶ所あるうえ国道よりもカーブが多いため、近道になるかどうかは目的地次第だろう。

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↑(40)
稚内97km、豊富58km

ついに稚内までの距離は100kmを切った。中川町中心部までの距離も7kmまで縮まった。

余談。長野県佐久市には長野新幹線の佐久平駅があるのだが、佐久駅はない。佐久市の代表駅である中込駅や、佐久平駅の次に乗車人員数が多い岩村田駅は設置当初の自治体名に由来し、佐久市成立後も「佐久駅」に改称されることはなかった。佐久町(現在の佐久穂町の一部)の中心部にある海瀬駅も「佐久駅」にはならなかった。
なお、中川町の佐久はアイヌ語由来の地名である。

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佐久~誉間では天塩川の堤防上を走る区間もある。ただ、石狩川の堤防と比べれば堤高は低く抑えられているため、見た目には結構差がある。

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愛国橋の付近は道幅がやや狭くなり、カーブも連続している。前後が走りやすい区間となっているだけに要注意。

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カーブを過ぎると道の駅なかがわまで2kmの案内。前方ではE5音威子府バイパスが国道を跨いでいる。

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この地点には音威子府バイパスの終点となる中川IC(仮称)が設置される。現道が天塩川に近接しているため、一旦現道を跨いだあと180度向きを変えて接続するようになっている。

工費や用地の問題などもあるのだろうが、バイパス側が優先道路とならない構造は若干不便に感じる。将来的な延伸の可能性も見越しての設計かもしれないが...(前後の区間は2019年現在事業化されていない)。

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その後も堤防上を走る区間がある。路側帯は広くないが、見通しは良い区間なのでそこまで走りにくさは感じない。

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中川町の中心部に入る手前に道の駅なかがわが設置されている。一つ手前の道の駅おといねっぷからは31km程離れており、「隣町」のスケールが大きい。

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なお、到着時点ではすでに閉館時間を過ぎていたため、スタンプを押すことはできなかった...(後に自動車で再訪済み)

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道の駅の直後に町道との交差点を通過する。右折すると誉大橋を渡って市街地のある右岸に行くことができる。この後交差する道道の中川橋を経由するよりも、誉大橋を渡った方が時間・距離共に有利な場所が多いだろう。

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誉大橋への分岐から2km弱走ると、r438天塩中川停車場線との交差点に至る。右折すると中川橋を渡って市街地・天塩中川駅方面に向かう。旭川方面からは前述の誉大橋の方が便利だが、稚内方面から来た場合はこちらの方が便利だろう。