昭和10年・11年
主要項目目次
昭和10年5月23日
この日は13本の地方費道と15本の準地方費道が認定されました。この日は路線認定の告示だけが行われ、新規認定路線の区域決定および旧路線の廃止は同年8月31日まで持ち越されました。
地方費道と準地方費道合わせて28本という新規認定路線の多さは、道路法施行に伴い地方費道と準地方費道合わせて112本が認定された大正9年4月1日の告示に次いで2番目のものです。
告示の条文
以下に告示の全文および表を掲載します。原文は縦書きで、整理番号はいずれの告示でも漢数字です。なお、表中の旧字体は新字体に修正しました(修正を施した旧字体と新字体の対応表は告示の後に掲載します)。
北海道庁告示第七百七十七号
北海道地方費道並ニ準地方費道ノ路線ヲ左ノ通認定ス
昭和十年五月二十三日
北海道庁長官佐上信一
地方費道
番号 路線名 起点名 終点名 重要ナル経過地 三二 江差瀬棚線 檜山郡江差町大字中歌町 瀬棚郡瀬棚町大字瀬棚村 熊石、若松、真駒内 三三 江差福山線 檜山郡江差町大字中歌町 松前郡福山町大字大松前町 上ノ国 三四 札幌室蘭線 札幌市北三条西五丁目 室蘭市海岸町 定山渓、喜茂別、向洞爺、壮瞥、伊達 三五 室蘭浦河線 室蘭市海岸町 浦河郡浦河町大字浦河村 苫小牧、鵡川、静内 三六 滝川橋本線 空知郡滝川町字材木通 樺戸郡新十津川村字橋本町 三七 旭川留萌線 旭川市四条通八丁目 留萌郡留萌町大字留萌村 納内、深川、一已、秩父別、沼田 三八 帯広弟子屈線 帯広市字下帯広 川上郡弟子屈村字弟子屈御料地 西足寄、足寄、阿寒 三九 美幌弟子屈線 網走郡美幌町大字美幌市街地 川上郡弟子屈村字弟子屈御料地 屈斜路湖畔、古梅、杵端辺 四〇 旭川層雲峡線 旭川市四条通八丁目 上川郡上川村層雲峡 愛別、上川 四一 旭川帯広線 旭川市四条通八丁目 帯広市字下帯広 美瑛、富良野 四二 帯広然別線 帯広市字下帯広 河東郡鹿追村然別湖畔 音更、鹿追 四三 根室飛行場線 根室町大字花咲町 根室飛行場 四四 旭川吹上線 旭川市四条通八丁目 空知郡上富良野村吹上 地方費道旭川帯広線上富良野ニ於テ分岐 準地方費道
番号 路線名 起点名 終点名 重要ナル経過地 一一六 石狩当別線 石狩郡石狩町大字船場町 石狩郡当別村字川下通 生振 一一七 雨竜深川線 雨竜郡雨竜村字満寿 雨竜郡深川町字メム 妹背牛 一一八 恵庭江別線 千歳郡恵庭村字柏木 札幌郡江別町大字江別町 広島 一一九 恵庭角田線 千歳郡恵庭村大字漁村 夕張郡角田村字アノロ 長沼 一二〇 東倶知安豊浦線 虻田郡東倶知安村市街地 虻田郡豊浦村字海岸町 真狩別、御保内 一二一 函館尾札部線 函館市東浜町 茅部郡尾札部村字尾札部 下湯川、川汲 一二二 釣懸青苗線 奥尻郡奥尻村字釣懸 奥尻郡奥尻村字青苗 一二三 上磯湯川線 上磯郡上磯町字飯生町 亀田郡湯川村大字湯川村 鍛冶村、石川 一二四 壮瞥虻田線 有珠郡壮瞥村字滝ノ町 [注1] 虻田郡虻田村字本町 床丹湖畔 [注2] 一二五 添牛内士別線 雨竜郡幌加内村字添牛内市街地 上川郡士別町字市街地 温根別 一二六 丸瀬布紋別線 紋別郡遠軽町字丸瀬布市街地 紋別郡紋別町大字紋別町市街地 鴻ノ舞、元紋別 一二七 滝上瀬戸牛停車場線[注3] 紋別郡滝上村字滝上市街地[注4] 紋別郡西興部村大字上興部瀬戸牛停車場 [注5] 一二八 生田原下湧別線 紋別郡生田原村字上生田原 紋別郡下湧別村字下湧別市街地 遠軽 一二九 中標津厚床停車場線[注3] 標津郡標津村字中標津[注4] 根室郡和田村大字厚別村厚床停車場 中西別、奥行臼 一三〇 根室弟子屈線 根室郡根室町大字花咲町 川上郡弟子屈村字弟子屈御料地 中西別、虹別
(筆者注)
- 注1
- 原文では「勇払郡」の誤記。
- 注2
- 「床丹湖畔」は当時の虻田村の大字名です。昭和3年版『北海道里程表』(国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能)でも準地方費道24号倶知安室蘭線と当路線(注: 里程表発行時点では町村道)との交点として記されています。
- 注3
- 原文では「線」が抜けています。
- 注4
- 原文では文頭に余計な「線」がついています。
- 注5
- 原文では「大字興部上」の誤記。
昭和10年8月31日
先日認定された13本の地方費道路線と15本の準地方費道路線について、区域決定が行われました。また、昭和7年12月9日の時点で既に実延長がなくなっていた5本の準地方費道路線と、今回区域決定が行われた路線に全区間が重複することになった5本の準地方費道路線の計10路線が廃止されました。
告示の条文
以下に告示の全文および表を掲載します。原文は縦書きで、整理番号はいずれの告示でも漢数字です。告示文および表中の旧字体は新字体に修正しました(修正を施した旧字体と新字体の対応表は告示の後に掲載します)。
なお、告示原文は『現行北海道庁土木例規 上巻』を参考に書き起こしています(道路関連が収録されている第6章は国立国会図書館デジタルコレクションで登録者のみ閲覧可能)。
北海道庁告示第千三百七号
地方費道江差瀬棚線外十二線並ニ準地方費道石狩当別線外十四線ノ道路及其ノ附属物ノ区域ヲ左ノ通定ム
昭和十年八月三十一日
道路管理者 北海道庁長官佐上信一
地方費道
番号 路線名 認定路線起点
終点路線延長 道路及附属物ノ区域 他ノ道路ニ属スル区間延長 摘要 起点終点地番名 道路 橋梁 渡船場 延長計 延長 巾員 延長 巾員 延長 三二 江差瀬棚線 自 江差町元標
至 瀬棚町元標96,513m45 自 泊村大字柳崎村44番地
至 瀬棚町元標89,250m34 6m36
乃至
45m451,150m91 3m
乃至
4m90,401m25 地方費道札幌江差線
自 江差町元標
至 泊村大字柳崎村44番地
6,112m20準地方費道江差岩内線 計 96,513m49 89,250m34 1,150m91 90,401m25 6,112m20 三三 江差福山線 自 江差町元標
至 福山町元標70,057m20 自 江差町元標
至 上ノ国村大字北村7,528m85 7m27
乃至
30m1882m00 3m2
乃至
5m7,610m85 準地方費道函館江差線 自 同所
至 福山町元標61,888m95 5m45
乃至
41m81557m40 3m2
乃至
5m62,446m35 同福山江差線 計 70,057m20 69,417m80 639m40 70,057m20 三四 札幌室蘭線 自 札幌市元標
至 室蘭市元標161,418m15 自 札幌市豊平町三条五丁目18番地先
至 喜茂別村元標72,644m 9m09
乃至
21m82358m31 2m12
乃至
7m2773,002m31 国道四号線
自 札幌市元標
至 同市南一条西四丁目
736m78
地方費道札幌浦河線
自 札幌市南一条西四丁目
至 同市豊平町三条五丁目
2,104m15
地方費道室蘭函館線
自 伊達町字長流508番地先
至 室蘭市輪西町
27,449m24
国道二十八号線
自 室蘭市輪西町
至 室蘭市元標
6,853m82準地方費道札幌倶知安線 自 同所
至 洞爺村40宅地先24,976m82 21m82 128m09 3m18
乃至
5m0025,104m91 同倶知安室蘭線 自 同所
至 洞爺壮瞥村界7,751m89 12m
乃至
25m45m00 4m
乃至
5m7,796m89 町村道仲洞爺向洞爺間道路 自 同所
至 壮瞥村字洞爺湖畔315番地先8,843m30 12m
乃至
26m58m00 4m
乃至
5m8,901m30 同滝ノ上仲洞爺間道路 自 同所
至 壮瞥村字ソーベツ68番地先747m64 9m09
乃至
21m82747m64 同壮瞥洞爺湖畔間道路 自 同所
至 伊達町長流508番地先8,711m11 9m09 10m00 6m40
乃至
6m508,721m11 準地方費道徳舜瞥伊達線 計 161,418m15 123,674m76 599m40 124,274m16 37,143m99 三五 室蘭浦河線 自 室蘭市元標
至 浦河町元標195,409m44 自 苫小牧町大字苫小牧村84番地先
至 鵡川村69番地先28,217m16 12m73
乃至
27m27224m13 3m64
乃至
4m5628,441m29 国道二十八号線
自 室蘭市元標
至 苫小牧町大字苫小牧村84番地先
68,670m42
地方費道札幌浦河線
自 鵡川村69番地
至 浦河町元標
98,297m73準地方費道室蘭浦河線 計 195,409m44 28,217m16 224m13 28,441m29 166,968m15 三六 滝川橋本線 自 滝川町元標
至 新十津川村橋本町2,311m04 自 滝川町字空知太中島25番地先14番地先
至 新十津川村橋本町736番地先 [注6]2,101m56 21m81
乃至
27m27209m48 4m
乃至
5m602,311m04 準地方費道浜益滝川停車場線 計 2,311m04 2,101m56 209m48 2,311m04 三七 旭川留萌線 自 旭川市元標
至 留萌町元標89,071m53 自 音江村字内大部18番地3ノ地先
至 納内村字納内3,523ノ22,158m62 5m45
乃至
14m54175m40 3m64
乃至
5m2,334m02 国道二十七号線
自 旭川市元標
至 音江村字内大部18番地ノ3
24,562m73
地方費道札幌稚内線
自 北竜村字沼田75番地ノ13
至 留萌町元標
34,592m89準地方費道岩見沢納内線 自 同所
至 一已村深川町界8,025m77 5m45
乃至
27m2736m05 3m64
乃至
5m458,061m82 町村道増毛道路 自 同所
至 秩父別村字秩父別1,874番地先10,783m86 6m58
乃至
27m2731m78 3m00
乃至
5m0010,815m64 準地方費道岩見沢秩父別線 自 同所
至 秩父別村三丁目549m73 14m54 3m00 4m00 552m73 町村道二条通線 自 同所
至 秩父別沼田村界4,315m85 7m27
乃至
24m5410m51 4m
乃至
5m4,326m36 同三丁目通線 自 同所
至 沼田村字沼田663m29 10m91 82m16 3m64
乃至
5m51745m45 同筑紫線 自 同所
至 北竜村字沼田75番地ノ133,016m43 10m91
乃至
21m8263m46 3m18
乃至
4m3,079m89 準地方費道旭川留萌線 計 89,071m53 29,513m55 402m36 29,915m91 59,155m62 三八 帯広弟子屈線 自 帯広市元標
至 弟子屈村元標164,958m59 自 西足寄村19番地先
至 足寄村元標963m49 10m91
乃至
21m8297m00 3m00 1,060m49 地方費道帯広網走線
自 帯広市元標
至 西足寄村19番地先
65,282m96
地方費道阿寒湖畔網走線
自 舌辛村大字飽別村字シユリコマベツ27ノ1番地先
至 同村大字同村字阿寒市街
6,402m64
地方費道阿寒湖畔釧路線
自 舌辛村大字飽別村阿寒市街地
至 同村大字同村字シマンタ4ノ5地先
1,560m80準地方費道釧路足寄線 自 同所
至 足寄原野基線162番地先10,023m30 10m91
乃至
21m20104m00 4m00 10,127m30 町村道足寄街道 自 同所
至 茂足寄原野101番地先 [注7]27,138m40 10m91
乃至
14m5496m60 3m
乃至
4m27,235m00 同茂足寄街道 自 同所
至 舌辛村大字飽別字シユリコマベツ27ノ1地先12,575m30 14m54 42m00 4m00 12,617m30 同茂足寄阿寒間道路 自 同村大字同字シマンタ4ノ5地先
至 弟子屈村元標40,581m10 10m91
乃至
25m4591m00 4m00 40,672m10 同弟子屈阿寒間道路 計 164,958m59 91,281m59 430m60 91,712m19 73,246m40 三九 美幌弟子屈線 自 美幌停車場
至 弟子屈村元標60,254m02 自 美幌停車場
至 美幌町851ノ45地先344m02 14m54 344m02 地方費道旭川根室線
自 美幌町851ノ45地先
至 同町北一丁目36地先
1,005m80
地方費道帯広網走線
自 美幌町北一丁目36地先
至 美幌町元標
128m98
地方費道網走釧路港線
自 弟子屈村字札友内西一号四六線
至 弟子屈村元標
3,437m93準地方費道弟子屈美幌停車場線 自 美幌町元標
至 弟子屈村札友内西一号四六線55,113m01 14m54 224m28 2m90
乃至
6m4555,337m29 同上 計 60,254m02 55,457m03 224m28 55,681m31 4,572m71 四〇 旭川層雲峡線 自 旭川市元標
至 上川村層雲峡小函71,708m34 自 上川村第一ルベシベ橋詰
至 同村層雲別9,013m39 10m90 34m93 4m49
乃至
5m459,048m32 地方費道旭川根室線
自 旭川市元標
至 上川村第一ルベシベ橋詰
46,001m07町村道留辺志部層雲別間道路 自 同所
至 同村フタンベツ4,019m64 10m90 10m00 2m27 4,029m64 同マクンベツ層雲別間道路 自 同所
至 同村層雲峡釣橋7,260m00 10m90
乃至
21m8218m18 4m09 7,278m18 同層雲別層雲峡間道路 自 同所
至 同村層雲峡小函5,205m66 14m50
乃至
21m82145m47 3m
乃至
3m515,351m13 層雲渓鉄道路 計 71,708m34 25,498m69 208m58 25,707m27 46,001m07 四一 旭川帯広線 自 旭川市元標
至 帯広市元標176,636m01 自 神楽村字神楽18番地先
至 富良野町下富良野本通五丁目大学用地57,258m65 10m91
乃至
27m27339m49 3m18
乃至
5m57,598m14 国道二十七号線
自 旭川市元標
至 神楽村字神楽18番地先
2,106m13
地方費道札幌根室線
自 富良野町下富良野本通五丁目大学用地
至 帯広市元標
116,931m74 [注8]準地方費道浦河旭川線 計 176,636m01 57,258m65 339m49 57,598m14 119,037m87 四二 帯広然別線 自 帯広市元標
至 然別湖畔57,363m61 自 音更村基線32番地ノ1地先
至 同村字中音更原4393番地先 [注9]4,100m54 10m90
乃至
14m544,100m54 地方費道帯広網走線
自 帯広市元標
至 音更村基線32番地ノ1地先
8,062m89町村道帯広種馬牧場間道路 自 同所
至 同村十勝種馬牧場1,321m00 10m90
乃至
18m181,321m00 自 同所
至 同村西六線農林省用地18ノ甲地先3,580m03 14m54
乃至21m8132m70 4m00 3,612m73 町村道桔梗ヶ岡停車場道路 自 同所
至 同村字上士狩別西二線89ノ3地先1,437m06 15m 53m20 3m
乃至
5m1,490m26 同 然別川東道沿路 自 同所
至 鹿追村字上士狩別西一一線114ノ2地先 [注10]5,645m73 15m 5,645m73 同 然別川西道沿路 自 同所
至 同村字上士狩別西一四線121ノ2地先2,103m25 15m 2,103m25 同 人舞利別間道路 自 同所
至 同村大字クテクウシ基線42ノ3地先3,183m56 15m 65m20 4m
乃至
5m3,248m76 同 然別川沿道路 自 同所
至 鹿追村元標1,939m80 10m90 1,939m80 準地方費道帯広鹿追線 自 同所
至 音更村大字東士狩別字ウリマク西三〇線126番地先 [注11]7,318m38 10m90 7,318m38 町村道然別川沿道路 自 同所
至 同村大字東士狩別ウリマク西二八線156番地先3,497m27 10m90 3,497m27 同 中士幌売幕間道路 自 同所
至 同村大字東士狩西二八線三三号4,016m00 10m90 4,016m00 同 然別川沿道路 自 同所
至 同村字扇ヶ原7,418m00 16m
乃至
20m2m 3m 7,420m00 同 売幕扇ヶ原道路 自 同所
至 然別湖畔3,557m00 20m
乃至
30m30m00 4m
乃至
5m3,587m00 同 扇原然別川湖畔道路 計 57,363m61 49,117m62 183m10 49,300m72 8,062m89 四三 根室飛行場線 自 根室町元標
至 根室飛行場3,205m12 自 根室町字月ヶ丘577番地先
至 同町字月ヶ丘584番地先500m62 10m91
乃至
24m72500m62 地方費道札幌根室線
自 根室町元標
至 同町月ヶ丘577番地先
2,704m50町村道根室飛行場線 計 3,205m12 500m62 500m62 2,704m50 四四 旭川吹上線 自 旭川市元標
至 上富良野村字吹上61,721m88 自 上富良野停車場前大通547番地先
至 上富良野村北二六号東三線フラヌ原野殖民区画地1,818m18 7m7
乃至
14m551,818m18 国道二十七号線
自 旭川市元標
至 神楽村字神楽18番地先
2,106m13
地方費道旭川帯広線
自 神楽村字神楽18番地先
至 上富良野停車場前大通547番地先
41,201m21町村道二十六号道路 自 同所
至 同村山加農場官林界8,718m17 15m
乃至
25m9m10 3m 8,727m27 同 ヌツカクシ道路 自 同所
至 上富良野村硫黄山駅逓所7,857m64 15m
乃至
35m11m45 3m18
乃至
4m7,869m09 吹上道路 計 61,721m88 18,393m99 20m55 18,414m54 43,307m34 準地方費道
番号 路線名 認定路線起点
終点路線延長 道路及附属物ノ区域 他ノ道路ニ属スル区間延長 摘要 起点終点地番名 道路 橋梁 渡船場 延長計 延長 巾員 延長 巾員 延長 一一六 石狩当別線 自 石狩町元標
至 当別村元標19,132m52 自 石狩町大字八幡町東5宅地先
至 石狩町当別村界4,969m08 7m27
乃至
21m8212m74 3m64 4,981m82 準地方費道札幌留萌線
自 石狩町元標
至 同町大字八幡町東5宅地先
1,037m84
準地方費道札幌当別線
自 当別村川下通2,386ノ1番地先
至 当別村元標
640m13 [注12]町村道当別街道 自 同所
至 当別村字川下通2,386ノ1番地先 [注12]12,427m12 7m27
乃至
21m8245m61 3m64 12,472m73 同 石狩街道 計 19,132m52 17,396m20 58m35 17,454m55 1,677m97 一一七 雨竜深川線 自 雨竜村元標
至 深川町元標19,117m30 自 雨竜村字州本127ノ1番地先
至 雨竜妹背牛村界887m96 27m27 91m60 4m00 979m56 地方費道札幌稚内線
自 雨竜村元標
至 雨竜村州本127ノ1番地先
3,555m02同 深川道路 自 同所
至 深川町元標14,509m08 27m27 73m64 2m73
乃至
12m7314,582m72 同 増毛道路 計 19,117m30 15,397m04 165m24 15,562m28 3,555m02 一一八 恵庭江別線 自 恵庭村字柏木
至 江別町元標29,952m89 自 恵庭村大字島松村柏木545ノ2地先
至 恵庭広島村界6,462m55 10m91
乃至
21m8224m72 3m60
乃至
4m306,487m27 地方費道札幌夕張線
自 広島村字中ノ沢247ノ1地先
至 同村裏ノ沢542地先
1,043m20
国道二十七号線
自 江別町227ノ104地先
至 江別町元標
774m68同 広島街道 自 同所
至 広島村字中ノ沢247ノ1地先5,723m98 10m91
乃至
21m8211m30 3m60 5,735m28 同 広島音江別線 自 同村字裏ノ沢542地先
至 同村同字554地先5,124m82 10m91
乃至
18m182m45 3m60 5,127m27 同 広島裏ノ沢線 自 同所
至 江別町大字江別町227ノ104地先10,758m81 10m91
乃至
18m1826m38 3m18
乃至
4m1010,785m19 同 広島街道 計 29,952m89 28,070m16 64m85 28,135m01 1,817m88 一一九 恵庭角田線 自 恵庭村元標
至 角田村元標27,942m36 自 恵庭村大字漁村77ノ1地先
至 同村南二十一線基線614m85 18m18 3m33 4m55 618m18 準地方費道札幌恵庭線
自 恵庭村元標
至 同村大字漁村77ノ1地先
88m27
地方費道札幌夕張線
自 長沼村市街376ノ53地先
至 由仁村元標
8,000m
国道二十八号線
自 由仁村元標
至 角田村元標
3,750m42同 南二十一線街道 自 同所
至 同村字漁太基線南一一〇号千歳川沿5,823m01 10m91 13m35 3m64
乃至
4m555,836m36 同 基線街道 自 同所
至 恵庭長沼村界 [注13]1,136m71 10m91 3m33 3m64 1,140m04 同 漁川沿道路 自 同所
至 長沼村市街地376ノ53地先8,403m62 14m54 105m47 2m73
乃至
3m648,509m09 同 東二線道路 計 27,942m36 15,978m19 125m48 16,103m67 11,838m69 一二〇 東倶知安豊浦線 自 東倶知安村元標
至 豊浦村元標45,383m63 自 東倶知安市街地本通3ノ1
至 同村下目名1,251m59 7m27
乃至
21m8157m50 4m00 1,309m09 準地方費道留寿都狩太停車場線
自 真狩別村字真狩別
至 同村同字北六線四八号ノ44ノ3
894m27
地方費道室蘭函館線
自 豊浦村幸町87ノ宅地先
至 豊浦村元標
287m69同 鉄山線 自 同所
至 東倶知安喜茂別村界5,454m54 7m27
乃至
21m815,454m54 同 目名通線 自 同所
至 喜茂別真狩別村界3,107m27 7m27
乃至
21m813,107m27 同 山麓線 自 同所
至 真狩別村字真狩別6,706m96 10m91
乃至
18m1819m40 3m
乃至
4m6,726m36 同 真狩別東倶知安線 自 真狩別村字真狩別北六線四八号44ノ3地先
至 真狩別洞爺村界 [注14]14,166m80 10m91
乃至
18m1835m80 3m1
乃至
4m514,202m60 同 真狩別弁辺線 自 同所
至 洞爺豊浦村界1,829m09 7m27 7m27 2m73
乃至
3m031,836m36 自 同所
至 豊浦村字幸町87番ノ宅地先11,499m40 9m09 66m05 2m73
乃至
3m6411,565m45 同 真狩道路 計 45,383m63 44,015m65 186m02 44,201m67 1,181m96 一二一 函館尾札部線 自 函館市元標
至 尾札部村元標43,757m76 自 湯ノ川村字下湯川戸倉1番地
至 湯ノ川尾札部村界22,753m56 5m45
乃至
36m36163m71 2m70
乃至
12m4522,917m27 国道四号線
自 函館市元標
至 同市若松町
2,221m40
準地方費道函館椴法華線
自 函館市若松町
至 湯ノ川村字下湯川戸倉1番地
6,764m11
準地方費道椴法華森港線
自 尾札部村字川汲36ノ1地先
至 尾札部村元標
3,260m07同 下湯川川汲間道路 自 同所
至 尾札部村字川汲36ノ1地先8,582m82 7m27
乃至
14m5412m09 3m64
乃至
6m678,594m91 同 下湯川線 計 43,757m76 31,336m38 175m80 31,512m18 12,245m58 一二二 釣懸青苗線 自 奥尻村大字釣懸村字釣懸16番地先
至 同村大字青苗村字青苗38番地青苗埠頭 [注15]16,368m35 自 奥尻村大字釣懸村字釣懸16番地先
至 同村大字青苗村字青苗村38番地青苗埠頭 [注16]16,234m54 9m09 133m81 3m50
乃至
3m6416,368m35 同 青苗線 計 16,368m35 16,234m54 133m81 16,368m35 一二三 上磯湯川線 自 上磯町元標
至 湯川村元標15,838m13 自 上磯町字七重浜町259番地先
至 上磯亀田村界895m55 9m09 22m63 3m60 918m18 地方費道福山函館線
自 上磯町元標
至 同町字七重浜町259番地先
5,985m38
国道四号線
自 亀田村字桔梗189番地先
至 同村字昭和376番地先
254m00
準地方費道函館椴法華線
自 湯川村字寺野16ノ1番地先
至 湯川村元標
25m40同 桔梗道路 自 同所
至 亀田村字桔梗189番地先1,218m18 9m09
乃至
10m551,218m18 同 山崎上磯線 自 同村字昭和376番地先
至 同村字富岡169番地先2,285m45 9m09
乃至
14m532,285m45 同 赤川通小田島線 自 同所
至 同村同170番地先27m00 9m09 27m00 同 亀田赤川線 自 同所
至 同村字神山1番地先907m25 9m09 18m20 2m72 925m45 同 赤川通中道線 自 同所
至 同村字鍛冶35番地先40m00 14m55 40m00 同 鍛神道路 自 同所
至 亀田湯川村界1,994m00 9m09 6m00 4m00 2,000m00 同 中道湯川線 自 同所
至 湯川村字湯川村寺野14ノ1地先2,102m73 14m55 2,102m73 同 鍛冶村役線 自 同所
至 同村同字寺野16ノ1番地先56m36 56m36 同 寺野支線 計 15,838m13 9,526m52 46m83 9,573m35 6,264m78 一二四 壮瞥虻田線 自 壮瞥村元標
至 虻田村元標15,653m00 自 壮瞥村洞爺湖畔315番地ノ1地先
至 虻田村字洞爺温泉町5,715m00 9m09
乃至
22m6m00 4m00 5,721m00 地方費道札幌室蘭線
自 壮瞥村元標
至 同村洞爺湖畔315番地ノ1
747m64
準地方費道倶知安室蘭線
自 虻田村温泉町144番地先
至 同村字板谷
6,007m78
地方費道室蘭函館線
自 虻田村板谷
至 虻田村元標
1,612m31同 床丹湖畔道路 自 同所
至 同村字温泉町144番地先1,564m27 9m09 1,564m27 同 温泉道線 15,653m00 7,279m27 6m00 7,285m27 8,367m73 一二五 添牛内士別線 自 幌加内村字添牛内
至 士別町元標25,909m86 自 幌加内村字添牛内停車場
至 同村添牛内市街地367m80 18m18 367m80 準地方費道旭川温根別線
自 温根別村南二線2,682番地先
至 同村同字温根別本線八線3,896番地先
2,813m09
地方費道旭川稚内線
自 士別町265ノ1番地先
至 士別町元標
800m00町村道添牛内二一線三線間道路 自 同所
至 幌加内温根別村界4,234m82 2m
乃至
12m92m45 2m73
乃至
5m4,327m27 同 御料士別間道路 自 同所
至 温根別村南一線九号3,760m50 20m00 2m00 3m00 3,762m50 同 温根別雨竜道路 自 同所
至 温根別村字温根別南二線2682番地先5,323m30 10m91 52m40 3m00 5,375m70 同 中線九号道路 自 温根別村字温根別本線八線3,896番地先
至 剣淵村士別町界1,897m90 10m91
乃至
14m557m00 5m00 1,904m90 同 温根別士別道路 自 同所
至 士別町265ノ1番地先6,498m40 10m91 60m20 4m
乃至
5m506,558m60 同 温根別街道 計 25,909m86 22,082m72 214m05 22,296m77 3,613m09 一二六 丸瀬布紋別線 自 遠軽町字丸瀬布
至 紋別町元標50,967m13 自 遠軽町丸瀬布停車場
至 同町丸瀬布市街東四丁目580m36 10m90
乃至
20m00580m36 地方費道旭川根室線
自 遠軽町丸瀬布市街東四丁目
至 同町字丸瀬布七号八号線
1,683m07
地方費道稚内網走線
自 紋別町大字藻鼈町344番地先
至 紋別町元標
4,512m15町村道丸瀬布市街区画道路 自 同町字丸瀬布七号八号線
至 同町滝ノ上駅逓放牧地1440番地先 [注17]344m36 27m27 344m36 自 同所
至 紋別町大字モベツ鴻舞原野雑386番地先19,262m25 14m54
乃至
29m09129m00 4m56 19,391m25 町村道鴻舞丸瀬布間道路 自 同所
至 同町大字上モベツ基線第十三線4,398m97 10m90 2m73 2m73 4,401m70 同 鴻舞道路 自 同所
至 同町大字上モベツ字上モベツ原野第十二線9,257m16 10m90
乃至
29m0984m47 2m73
乃至
4m569,341m63 同 上モベツ原野道路 自 同所
至 同町大字藻鼈町344番地先10,539m08 10m90
乃至
14m54173m53 2m73
乃至
4m5610,712m61 同 モベツ原野道路 計 50,967m13 44,382m18 389m73 44,771m91 6,195m22 一二七 滝ノ上瀬戸牛停車場線 自 滝ノ上村元標
至 瀬戸牛停車場29,023m21 自 滝ノ上村サックル原野〇号
至 同村同原野一号520m00 18m19 520m00 準地方費道網走生田原線
自 滝ノ上村元標
至 同村サックル原野〇号
511m17
準地方費道名寄紋別港線
自 瀬戸牛市街1,150番地
至 瀬戸牛停車場
221m27 [注18]町村道上士別渚滑間道路 自 同所
至 滝ノ上停車場310m91 10m91 22m00 5m50 332m91 同 滝ノ上停車場道路 自 同所
至 滝ノ上村サックル原野二号641m27 14m55 641m27 同 サックル原野基線道路 自 同所
至 同村同原野一一号一二号間5,609m18 14m55
乃至
29m1061m73 3m10
乃至
4m655,670m91 同 上士別渚滑間道路 自 同所
至 西興部村上藻興部原野2,071番地先8,362m17 14m55
乃至
36m3816m38 3m64 8,378m55 同 上モオコッペ原野道路 自 同所
至 同村同原野1,352番地先1,996m50 14m55
乃至
21m819m00 4m60 2,005m50 同 瀬戸牛滝ノ上線 自 同所
至 同村同原野782番地先6,078m69 14m55
乃至
21m8138m94 3m40
乃至
3m646,117m63 同 上モオコッペ原野道路 自 同所
至 瀬戸牛停車場 [注19]4,617m63 14m55
乃至
18m196m37 3m64 4,624m00 上モオコッペ瀬戸牛間道路 計 29,023m21 28,136m35 154m42 28,290m77 732m44 一二八 生田原下湧別線 自 生田原村元標
至 下湧別村元標38,807m62 自 生田原村元標
至 同村下生田原(地方費道分岐)8,299m98 11m00 102m74 2m73
乃至
4m408,402m72 地方費道旭川根室線
自 生田原村字下生田原
至 遠軽町字野上
4,855m60
地方費道稚内網走線
自 下湧別村字中湧別七号
至 同村同字四号
1,671m32 [注20]町村道生田原原野道路 自 遠軽町字野上
至 上湧別村字中湧別七号885ノ2地先21,497m76 27m27 210m40 3m
乃至
14m7021,708m16 [注21] 自 下湧別村四号17ノ5地先
至 下湧別村元標2,169m82 18m18
乃至
27m272,169m82 [注21] 計 38,807m62 31,967m56 313m14 32,280m70 6,526m92 一二九 中標津厚床停車場線 自 標津村字中標津
至 和田村厚床停車場48,072m28 自 標津村字中標津原野5番地
至 別海村大字厚別村字奥行臼37,131m27 10m90
乃至
14m54194m55 3m60
乃至
4m5537,325m82 地方費道旭川根室線
自 別海村大字厚別村字奥行臼
至 和田村大字厚別村字風蓮南一線212ノ2番地先
9,124m65町村道奥行臼中標津間道路 自 和田村大字厚別村風蓮南一線212ノ2番地先
至 同村厚床市街地1,516m36 14m54
乃至
18m181,516m36 同 厚床奥行臼間道路 自 同所
至 和田村厚床停車場105m45 14m54 105m45 厚床停車場道路 計 48,072m28 38,753m08 194m55 38,947m63 9,124m65 一三〇 根室弟子屈線 自 根室町元標
至 弟子屈村元標117,736m36 自 別海村大字別海村字西別
至 同村字西別原野基線199番地先195m45 10m91 195m45 地方費道札幌根室線
自 根室町元標
至 和田村大字厚別村字風蓮南一線212ノ2地先
34,096m02
地方費道旭川根室線
自 和田村大字厚別村字風蓮南一線212ノ2地先
至 別海村大字奥行臼
9,124m66
準地方費道中標津厚床停車場線
自 別海村大字厚別村字奥行臼
至 同村大字別海村字西別
13,030m72
準地方費道標津厚岸港線
自 標茶村字虹別原野北104番地先
至 同村虹別駅逓所用地先
1,139m40
地方費道網走釧路港線
自 弟子屈村原野七線東一号地先
至 弟子屈村元標
2,638m [注22]西別原野線 自 同所
至 標茶村字虹別原野北104番地先 [注23]40,113m31 10m91
乃至
14m5473m00 3m50
乃至
4m5640,186m31 西別、虹別間道路 自 同村虹別駅逓所
至 弟子屈村原野七線東一号地先17,312m80 14m54 13m00 4m56 17,325m80 同 弟子屈虹別間道路 計 117,736m36 57,621m56 86m00 57,707m56 60,028m80
(筆者注)
- 注6
- 滝川町道路元標の所在地の表記を考慮すると、「25番地ノ14地先」が正しいと考えられます。
- 注7
- 原文では「至」が抜けています。
- 注8
- 原文では「字神楽村」の誤記。
- 注9
- 原文ママ。「字中音更原野」が正しいと思われます。
- 注10
- 原文では「西二線」の誤記。
- 注11
- 原文ママ。ウリマクは鹿追村の地名のため、「鹿追村」あるいは「同村」が正しいと思われます。
- 注12
- 原文ではいずれも「2,386ノ1原地先」。誤記なのか意図したものなのかどうかは不明です。
- 注13
- 原文では「千歳長沼村界」の誤記。恵庭角田線は千歳村を通りません。
- 注14
- 原文では「真狩別豊浦村界」の誤記。真狩別村から豊浦村までの間に洞爺村をかすめるように通ります(摘要欄が空欄の区域)。
- 注15
- 原文では「青笛頭」の誤記。
- 注16
- 路線全体の終点と表記を合わせるならば「字青苗」とすべきでしょう。
- 注17
- 滝ノ上駅逓は現在の遠軽町上白滝地区にあった8号駅逓を指します。原文の地点表記が正しければ、8号駅逓よりも網走側の7号駅逓(滝ノ下駅逓とも。現在の遠軽町丸瀬布南丸にあった)のさらに網走側の地点に8号駅逓の放牧地があったということになります。遠軽町のサイトによれば、いずれの駅逓の取扱人も後に瀬戸瀬地区へ移り住んだとのことで、8号駅逓の放牧地が丸瀬布にあってもおかしくないのではないでしょうか(参考1 参考2)。
- 注18
- 準地方費道網走生田原線の実延長区間は留辺蘂~生田原であり、滝上村は通過しないことから誤りです。正しくは「準地方費道網走滝ノ上線」でしょう。
- 注19
- 瀬戸牛市街1,150番地~瀬戸牛停車場間が準地方費道名寄紋別港線との重複区間であることから、筆者は「至 瀬戸牛市街1,150番地」が正しいのではないかと考えています。
- 注20
- 中湧別四号は下湧別村内にあるため、「自 上湧別村字中湧別七号、至 下湧別村字中湧別四号」が正しいでしょう。
- 注21
- 原文では空欄となっていますが、いずれもこの日廃止となった準地方費道旭川下湧別線を引き継いだ区間です。
- 注22
- 原文では「212ノ地先」の誤記。
- 注23
- 原文では「標茶北村字虹別原野104番地先」の誤記。
- 原文は縦書きで、数字は全て漢数字です。また、延長および幅員の数値における単位の表記は全ての欄に表記されており、桁区切りに読点(、)が使われています。起点終点の欄などでは改行や空白を挟まずに複数の事項をつなげて記載している箇所が多くなっています。
本ページでは適宜改行と空白を補ったうえで、以下の表記を書き換えています。- 地番、延長、幅員の数値部分の漢数字→算用数字
- 桁区切りの読点(、)→カンマ(,)
- 「米」、「粁」→「m」、「km」
北海道庁告示第千三百八号
準地方費道(三)札幌広島線(一一)長万部停車場室蘭線(一六)函館福山線(一七)福山江差線(三七)札幌夕張線(六〇)旭川下湧別線(六五)室蘭浦河線(七七)釧路網走線(九三)夕張停車場線(一一〇)弟子屈美幌停車場線ノ路線認定ハ之ヲ廃止ス
昭和十年八月三十一日
道路管理者 北海道庁長官佐上信一
(筆者注)
- いずれの路線も新たに認定された地方費道および準地方費道に重複するため廃止されました。路線の対応を下に記します。
- 準地方費道3号札幌広島線→地方費道29号札幌夕張線(昭和7年認定)および準地方費道118号恵庭江別線
- 準地方費道11号長万部停車場室蘭線→地方費道27号室蘭函館線(昭和7年認定)
- 準地方費道16号函館福山線→地方費道28号福山函館線(昭和7年認定)
- 準地方費道17号福山江差線→地方費道33号江差福山線
- 準地方費道37号札幌夕張線→地方費道29号札幌夕張線(昭和7年認定)
- 準地方費道60号旭川下湧別線→準地方費道128号生田原下湧別線
- 準地方費道65号室蘭浦河線→地方費道35号室蘭浦河線
- 準地方費道77号釧路網走線→地方費道30号阿寒湖畔釧路線および地方費道31号阿寒湖畔網走線(いずれも昭和7年認定)
- 準地方費道93号夕張停車場線→地方費道29号札幌夕張線(昭和7年認定)
- 準地方費道110号弟子屈美幌停車場線→地方費道39号美幌弟子屈線
- 地方費道37号旭川留萌線の認定により準地方費道91号岩見沢納内線の実延長がなくなりましたが、この時点では見落とされてしまったのか廃止対象となっていません。約9か月後の昭和11年5月26日に1路線だけ遅れて廃止となりました。
余談になりますが、昭和10年当時の北海道庁公報には公報に未登載の告示が多く、上記の告示第1307号、第1308号もその中に含まれていました。『北海道新聞』の前身の一つである『北海タイムス』に「北海道庁公文」というコーナーがあり、公報未登載告示はそこに掲載されていました。
道庁側も地方費道および準地方費道の大量認定(および廃止)という事項は広く通達する必要があると考えていたらしく、告示の翌日にあたる昭和10年9月1日付の公報第787号にて各支庁長および各土木事務所長宛の通牒を掲載しています。どうして告示そのものを掲載しなかったのでしょうか???
参考までに、実際の通牒文を以下に掲載します。
戌総第一三四九号
昭和十年八月三十一日
各支庁長
各土木事務所長
土木部長
地方費道準地方費道道路及其ノ附属物ノ区域決定及準地方費道路線認定廃止告示ノ件
八月三十一日北海道庁告示第千三百七号及同第千三百八号ヲ以テ地方費道江差瀬棚線外十二線、準地方費道石狩当別線外十四線ノ道路及其ノ附属物ノ区域決定並ニ準地方費道札幌広島線外九線ノ路線認定廃止ニ関シ告示相成候処路線認定ノ廃止ニ付テハ左ノ通全線上級道路ニ編入サレ又ハ今回新ニ区域決定サラレタル路線ノ道路区域中ニ包含シアル為存置ノ必要ヲ認メザルヲ以テ廃止相成タル義ニ付了知相成度
記
一、札幌広島線ハ地方費道札幌夕張線及準地方費道恵庭江別線ト重複
二、長万部停車場室蘭線ハ地方費道室蘭函館線ト重複
三、函館福山線ハ地方費道福山函館線ト重複
四、福山江差線ハ地方費道江差福山線ト重複
五、札幌夕張線及夕張停車場線ハ地方費道札幌夕張線ト重複
六、旭川下湧別線ハ準地方費道生田原下湧別線ト重複
七、室蘭浦河線ハ地方費道室蘭浦河線ト重複
八、釧路網走線ハ地方費道阿寒湖畔釧路線及同阿寒湖畔網走線ト重複
九、弟子屈美幌停車場線ハ地方費道美幌弟子屈線ト重複
(筆者注)
- この通牒を現代の表現で書き直すと、次のようになります。「8月31日に北海道庁告示第1307号および第1308号をもって地方費道江差瀬棚線ほか12線、準地方費道石狩当別線ほか14線の道路およびその附属物の区域決定、ならびに準地方費道札幌広島線ほか9線の路線認定廃止に関して告示したが、路線認定廃止については左記のとおり全線が上級道路に編入されたかまたは(全線が)今回新たに区域決定された路線の道路区域中に含まれるため存置の必要がなくなったことを理由に廃止したものであるので、ご理解いただきたい。」
- この通牒はあくまで告示の補足であるためか、準地方費道岩見沢納内線が地方費道旭川留萌線の区域に含まれ「存置ノ必要ヲ認メザル」状態になったことは見落とされています。
各路線の詳細
※注意:この節には筆者の推測をもとに書かれている部分があります。ご了承ください。
「現行路線」は、現行の国道及び道道のうち当時のルート上に存在するもの(路線番号は現行のもの)を、「廃止後引継路線」は廃止された地方費道及び準地方費道の後を引き継ぐ形で認定された路線(そのうち廃止と同時に認定された路線は太字、路線番号はいずれも認定当初のもの)を掲載します。
地方費道32号 江差瀬棚線
- 現行路線:R229の一部
- 廃止後引継路線:二級国道229号小樽江差線の一部
江差町道路元標を起点とし、おおよそ現在のR229のルートで瀬棚町(現: せたな町瀬棚区)道路元標に至る路線でした。準地方費道18号江差岩内線のうち江差~瀬棚間を地方費道に昇格させた形です。
二級国道229号小樽江差線の指定に伴い、昭和29年3月30日に江差岩内線ともども廃止となりました。
地方費道33号 江差福山線
- 現行路線:R228の一部
- 廃止後引継路線:二級国道228号函館松前江差線の一部
江差町道路元標を起点とし、おおよそ現在のR228のルートで福山町(現: 松前町)道路元標に至る路線でした。準地方費道17号福山江差線の起終点を入れ替えて地方費道に昇格させた形です。昭和7年12月9日の時点で地方費道28号福山函館線(のちに改称され松前函館線)が認定されていたため、本路線の認定によって松前半島を一周するルートが地方費道となりました。福山町が昭和15年に改称し松前町となったため、昭和25年11月7日に江差松前線へ改称されました。
二級国道228号函館松前江差線の指定に伴い、昭和29年3月30日に松前函館線ともども廃止となりました。
地方費道34号 札幌室蘭線
- 現行路線:R230の一部、r66の一部、r132、r2の一部、R453の一部・(R37の一部)
- 廃止後引継路線:二級国道230号札幌虻田線の一部、r233伊達洞爺線
札幌市道路元標を起点とし、現在のR36のルートで豊平町(現: 札幌市豊平区)豊平3条5丁目に至り、そこからおおよそ現在のR453・札幌市道・R230・r66岩内洞爺線のルートで洞爺村中心部(現: 洞爺湖町洞爺町)に至り、r132洞爺公園洞爺線・R453・R37のルートで伊達町(現: 伊達市)道路元標に至る路線でした。
後に西11丁目を経由するルートに変更されたようです(詳細な時期は調査中、藻南橋が架橋された昭和20年代中盤とみられます)。起点~洞爺間が二級国道230号札幌虻田線に昇格し、残る区間がr233伊達洞爺線に認定された昭和32年7月25日に廃止となりました。
地方費道35号 室蘭浦河線
- 現行路線:(R36の一部)、r781の一部・苫小牧市道・厚真町道・R235の一部
- 廃止後引継路線:二級国道235号室蘭浦河線
室蘭市道路元標を起点とし、おおよそ現在のR36およびR235のルートで浦河町道路元標に至る路線でした。認定当初の実延長区間は苫小牧町(現: 苫小牧市)~鵡川村(現: むかわ町)で路線全体の15%程度しかありませんでしたが、後に地方費道2号札幌浦河線が沼ノ端経由になったことでさらに実延長区間が短縮されています。
起終点はそのままで二級国道235号室蘭浦河線に昇格し、昭和29年3月30日に廃止となりました。
地方費道36号 滝川橋本線
- 現行路線:R451の一部
- 廃止後引継路線:r24滝川浜益線の一部
滝川町(現: 滝川市)道路元標を起点とし、現在のR451のルートで新十津川村橋本町の地方費道4号札幌稚内線交点(現: 新十津川町中央R275交点)に至る路線でした。準地方費道10号浜益滝川停車場線のうち滝川~橋本間を地方費道に昇格させた形です。
r24滝川浜益線の認定に伴い、昭和29年3月30日に浜益滝川停車場線ともども廃止となりました。後に石狩川橋の架け替えと踏切の立体交差化が行われた以外は令和5(2023)年現在に至るまでルートが変わっていないようです。
地方費道37号 旭川留萌線
- 現行路線:(R12の一部)、r916の一部、r57の一部、R233の一部、r282の一部、R275の一部、r549、R233の一部
- 廃止後引継路線:r205納内停車場内大部線の一部、r206納内一已深川線の一部、二級国道233号旭川留萌線の一部
旭川市道路元標を起点とし、おおよそ現在のR12のルートで音江村内大部(現: 深川市音江町内園)に至り、そこからおおよそ現在のr916湯内内園線・r57旭川深川線・R233・r282沼田妹背牛線・R275のルートで北竜村沼田(現: 沼田町北竜)に至り、おおよそr549峠下沼田線・R233のルートで留萌町(現: 留萌市)道路元標に至る路線でした。内大部~一已を除いて後の国道のルートと一致しています(注: 二級国道旭川留萌線は沼田・恵比島を経由していました)。
「旭川留萌線」を名乗る路線は他にも準地方費道45号旭川留萌線が存在しましたが、あちらが音江法華(現: 深川市音江町音江など)・深川・一已・多度志・沼田を経由するのに対し、こちらは内大部・納内・一已・秩父別・沼田を経由していました。
一已~終点間が二級国道233号旭川留萌線に昇格し、残る区間がr205納内停車場内大部線およびr206納内一已深川線の各一部に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止となりました。
地方費道38号 帯広弟子屈線
- 現行路線:R241
- 廃止後引継路線:二級国道241号弟子屈帯広線
帯広市道路元標を起点とし、おおよそ現在のR241のルートで弟子屈村(現: 弟子屈町)道路元標に至る路線でした。帯広市~西足寄村(現: 足寄町の利別川右岸)までは地方費道8号帯広網走線との長い重複区間でした。
起終点を入れ替えて二級国道241号弟子屈帯広線に昇格し、昭和29年3月30日に廃止となりました。
地方費道39号 美幌弟子屈線
- 現行路線:r309、R243の一部
- 廃止後引継路線:r274美幌停車場線、二級国道243号網走根室線の一部
美幌停車場を起点とし、現在のr309美幌停車場線・R240のルートで美幌町道路元標(現: 大通南1)に至り、そこからおおよそ現在のR243のルートで弟子屈村(現: 弟子屈町)道路元標に至る路線でした。準地方費道110号弟子屈美幌停車場線の区域をそのまま引き継いだため、起点が道路元標ではなく停車場となっています。
美幌~弟子屈間が二級国道243号網走根室線に昇格し、残る美幌駅前の区間がr274に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止となりました。
地方費道40号 旭川層雲峡線
- 現行路線:R39の一部
- 廃止後引継路線:r2留辺蘂上川線の一部
旭川市道路元標を起点とし、おおよそ現在のR39のルートで上川村(現: 上川町)層雲峡小函(こばこ)に至る路線でした。第一ルベシベ橋(現: 上川橋)左岸で地方費道5号旭川根室線から分岐し、石狩川右岸を遡上していくルートでした。廃止時の告示では終点が大函(おおばこ)に変わっており、延伸されていた可能性が考えられます。
石北峠を通るr2留辺蘂上川線の認定に伴い廃止となりました。昭和29年3月1日に廃止された数少ない路線の一つです。
地方費道41号 旭川帯広線
- 現行路線:R237の一部、(R38の一部)
- 廃止後引継路線:二級国道237号旭川浦河線の一部
旭川市道路元標を起点とし、おおよそ現在のR237のルートで富良野町(現: 富良野市)に至り、そこからおおよそ現在のR38のルートで帯広市道路元標に至る路線でした。富良野町~終点間は地方費道3号札幌根室線との長い重複区間で、実延長区間は路線全体の3割強でしかありませんでした。
旭川~富良野間が二級国道237号旭川浦河線に昇格し、昭和29年3月30日に廃止となりました。
地方費道42号 帯広然別線
- 現行路線:(R241の一部)、r133の一部、R274の一部、r85の一部
- 廃止後引継路線:r289音更新得線の一部、r290清水然別湖線の一部
帯広市道路元標を起点とし、おおよそ現在のR241・r133音更新得線のルートで鹿追村(現: 鹿追町)道路元標に至り、そこからおおよそ現在のR274・r85鹿追糠平線のルートで然別湖畔に至る路線でした。全体を見ると然別川を遡上していくルートとなっています。
音更~鹿追間がr289音更新得線、鹿追~然別湖畔がr290清水然別湖線の各一部に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止となりました。
地方費道43号 根室飛行場線
- 現行路線:市道
- 廃止後引継路線:なし
根室町(現: 根室市)道路元標を起点とし、地方費道3号札幌根室線(現: r310花咲港線)に重複して花咲港方面へ向かい、現在の宝林町5丁目付近で分岐してオワッタラウスの根室飛行場に至る路線でした。「飛行場」を起終点とする地方費道・準地方費道路線はこの路線が唯一のものでした。
根室飛行場は海軍の飛行場(不時着陸場)として昭和7年に建設されました。『根室要覧 昭和11年版』(国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能)に所在地の記載があります。おおよその所在地はこのあたり(地理院地図)でした。余談になりますが、いわゆる「宮澤・レーン事件」で「漏洩」された「軍事機密」はこの根室飛行場に関することだったとされています。
終戦に伴い飛行場が放棄されたためか、後続の道道路線が認定されることはなく、昭和32年7月25日に廃止されました。
地方費道44号 旭川吹上線
- 現行路線:(R237の一部)、r291の一部・町道
- 廃止後引継路線:r242吹上上富良野線
旭川市道路元標を起点とし、おおよそ現在のR237のルートで上富良野村(現: 上富良野町)に至り、そこからおおよそ現在のr291吹上上富良野線のルートで吹上温泉に至る路線でした。なお、山加農場より上流側は現在の道道とは違い吹上温泉へ直接登っていくルートでした。
上富良野~吹上間がr242吹上上富良野線に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止となりました。
準地方費道116号 石狩当別線
- 現行路線:r81の一部
- 廃止後引継路線:r222当別石狩線
石狩町(現: 石狩市)道路元標を起点とし、渡船で石狩川を渡り、おおよそ現在のr81岩見沢石狩線のルートで当別村(現: 当別町)道路元標に至る路線でした。
r222当別石狩線の認定に伴って昭和32年7月25日に廃止となりました。その後昭和47(1972)年にr719岩見沢石狩線(主要地方道)が認定され、昭和50(1975)年には石狩町八幡町~当別町がR337に昇格しますが、平成15(2003)年に当別バイパスの開通により道道へ逆戻りしました。
準地方費道117号 雨竜深川線
- 現行路線:(R275の一部)、r47
- 廃止後引継路線:r225深川追分線
雨竜村(現: 雨竜町)道路元標を起点とし、地方費道4号札幌稚内線(現: R275)に重複して北上し、洲本で分岐しておおよそ現在のr47深川雨竜線のルートで深川町(現: 深川市)道路元標に至る路線でした。
洲本~深川がr225深川追分線に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止されました。「追分」は駅や郵便局の名称にも見られますが、道道の路線名からは昭和57(1982)年の主要地方道昇格に伴って消えてしまいました。
準地方費道118号 恵庭江別線
- 現行路線:r46の一部、市道
- 廃止後引継路線:r214江別恵庭線
恵庭村(現: 恵庭市)柏木の地方費道2号札幌浦河線(現: r46)交点を起点とし、おおよそ現在のr46江別恵庭線のルートで広島村(現: 北広島市)を経て江別町(現: 江別市)道路元標に至る路線でした。
起終点を入れ替えてr214江別恵庭線に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止されました。なお、上江別からは現在の道道のルートとは違っており、江別駅の札幌方にある広島街道踏切付近で国道二十七号(現: R12)に合流していました。
準地方費道119号 恵庭角田線
- 現行路線:r45の一部、(r3の一部、R234の一部)
- 廃止後引継路線:r212栗山恵庭線
恵庭村(現: 恵庭市)道路元標を起点とし、おおよそ現在のr45恵庭栗山線のルートで長沼村(現: 長沼町)に至り、そこからおおよそ現在のr3札幌夕張線およびR234のルートで角田村(現: 栗山町)道路元標に至る路線でした。角田村が昭和24年に町制・改称し栗山町となったため、昭和25年11月7日に恵庭栗山線へ改称されました。
恵庭村道路元標は現在の恵庭市中恵庭出張所付近(地理院地図)に、角田村道路元標は現在の角田農村環境改善センター付近(地理院地図)にあり、いずれも現在の中心部とは大きく異なる場所となっています。
起点~長沼間がr212栗山恵庭線に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止となりました。後続の道道路線は当路線のほかに準地方費道35号岩見沢長沼線および準地方費道5号札幌恵庭線の実延長区間を組み合わせたものとなっています。
準地方費道120号 東倶知安豊浦線
- 現行路線:r97
- 廃止後引継路線:r202京極豊浦線
東倶知安村(現: 京極町)道路元標を起点とし、おおよそ現在のr97豊浦京極線のルートで真狩別村(現: 真狩村)を経て豊浦村(現: 豊浦町)道路元標に至る路線でした。東倶知安村が昭和15年に改称し京極村となったため、昭和25年11月7日に京極豊浦線へ改称されました。
起終点はそのままでr202京極豊浦線に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止されました。その後の再編を経て現在では起終点が入れ替わった形となっています。
準地方費道121号 函館尾札部線
- 現行路線:(R279の一部)、r83、(R278の一部)
- 廃止後引継路線:r8函館臼尻森線の一部
函館市道路元標を起点とし、おおよそ現在のr83のルートで川汲(かっくみ)峠を越えて尾札部村(現: 函館市尾札部町)道路元標に至る路線でした。
函館市若松町~尾札部村川汲がr8函館臼尻森線(主要地方道)に引き継がれ、昭和29年3月30日に廃止されました。
準地方費道122号 釣懸青苗線
- 現行路線:r39の一部
- 廃止後引継路線:r170奥尻島線の一部
奥尻村大字釣懸村字釣懸(現: 奥尻町字奥尻)を起点とし、おおよそ現在のr39のルートで奥尻村大字青苗村字青苗(現: 奥尻町字青苗)に至る路線でした。奥尻島の東岸沿いを南下していくルートです。
起点の地番(字釣懸16番地先)は道路元標の地番(字釣懸19番地先)と異なっていますが、おおよそ同じ位置を指しているものと思われます。現在では役場へ向かう町道の分岐点となっている信号交差点(地理院地図)と考えられます。
昭和32年3月30日に島内を一周するr170奥尻島線が認定されたため、同年7月25日に廃止されました。
準地方費道123号 上磯湯川線
- 現行路線:(R228の一部)、r100の一部
- 廃止後引継路線:r191上磯亀田湯川線
上磯村(現: 北斗市)道路元標を起点とし、地方費道28号福山函館線(現: R228)に重複して函館方面へ向かい、七重浜で分岐しておおよそ現在のr100函館上磯線のルートで湯川村道路元標(現: 湯の川電停付近)に至る路線でした。廃止時の告示では上磯湯の川線として掲載されています。
起終点はそのままでr191上磯亀田湯川線に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止されました。その後道道としてはr901函館上磯線(主要地方道、現: r100)となり、道路としては「産業道路」として新ルートに変わっています。
準地方費道124号 壮瞥虻田線
- 現行路線:r2の一部、町道、(R37の一部)
- 廃止後引継路線:r5洞爺湖登別線の一部
壮瞥村(現: 壮瞥町)道路元標を起点とし、おおよそ現在のr2洞爺湖登別線、旧R230、R37のルートで洞爺湖温泉を経て虻田村(現: 洞爺湖町)道路元標に至る路線でした。洞爺湖温泉から先のルートは平成12年の有珠山噴火により破壊され、西側に新ルートが建設されました。
壮瞥~洞爺湖温泉間がr5洞爺湖登別線に引き継がれて廃止されました。地方費道40号旭川層雲峡線と同じく、昭和29年3月1日に廃止された数少ない路線の一つです。
準地方費道125号 添牛内士別線
- 現行路線:R239の一部
- 廃止後引継路線:準地方費道139号幌加内士別線の一部
添牛内停車場を起点とし、おおよそ現在のR239のルートで士別町(現: 士別市)道路元標に至る路線でした。起点の添牛内駅は昭和6年に開業したばかりでした。
昭和13年9月28日に準地方費道139号幌加内士別線が認定されたため昭和14年2月22日に廃止されました。
準地方費道126号 丸瀬布紋別線
- 現行路線:(R333の一部)、r305の一部
- 廃止後引継路線:r266紋別丸瀬布線
丸瀬布停車場を起点とし、地方費道5号旭川根室線(後の一級国道39号、現: R333)に重複して網走方面へ向かい、現在の丸瀬布金山付近で分岐しておおよそ現在のr305紋別丸瀬布線のルートで紋別町(現: 紋別市)道路元標に至る路線でした。沿線には金・銀・銅などを産出した鴻之舞鉱山(大正6(1917)年から住友によって操業、昭和48(1973)年閉山)がありました。なお、当時の丸瀬布は遠軽町の一地区で、分村したのは昭和21(1946)年のことです(昭和28(1953)年に町制、平成17(2005)年に合併し再び遠軽町へ)。
起終点を入れ替えてr266紋別丸瀬布線に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止されました。
準地方費道127号 滝ノ上瀬戸牛停車場線
- 現行路線:r996の一部、町道、r61の一部、r137の一部
- 廃止後引継路線:r272滝の上西興部線
滝上村(現: 滝上町)道路元標を起点とし、おおよそ現在のr137遠軽雄武線のルートで瀬戸牛停車場(後の西興部駅)に至る路線でした。
瀬戸牛駅前のわずかな区間を除き、r272滝の上西興部線に引き継がれて昭和32年7月25日に廃止されました。後の昭和57(1982)年に主要地方道へ昇格し、平成6(1994)年に再編されr137遠軽雄武線の一部となっています。
準地方費道128号 生田原下湧別線
- 現行路線:R242の一部、r204
- 廃止後引継路線:r111遠軽留辺蘂線の一部、r29遠軽上湧別線、r53湧別上湧別線
生田原村(現: 遠軽町生田原)道路元標を起点とし、おおよそ現在のR242およびr204のルートで下湧別村(現: 湧別町)道路元標に至る路線でした。準地方費道108号網走生田原線は留辺蘂町(現: 北見市留辺蘂)経由だったため、当路線の認定によって遠軽町に向かうルートが準地方費道に昇格したことになります。また、野上~下湧別は準地方費道60号旭川下湧別線からの引継区間です。
昭和29年3月30日に3本の道道へ分割され廃止されました。上生田原~野上は準地方費道108号網走生田原線と合わせてr111遠軽留辺蘂線へ、野上~中湧別は主要地方道のr29遠軽上湧別線へ、中湧別~下湧別はr53湧別上湧別線へそれぞれ引き継がれました。
準地方費道129号 中標津厚床停車場線
- 現行路線:r8の一部、R243の一部、市道
- 廃止後引継路線:r15根室中標津線の一部
標津村字中標津(後の中標津村道路元標、現: 中標津町)を起点とし、おおよそ現在のr8根室中標津線およびR243のルートで厚床停車場に至る路線でした。当時の中標津は標津村(現: 標津町)の一地区で、分村したのは昭和21年のことです(昭和25年に町制)。
厚床駅前のわずかな区間を除いてr15根室中標津線の一部に引き継がれ、昭和29年3月30日に廃止されました。
準地方費道130号 根室弟子屈線
- 現行路線:(R44の一部)、R243の一部
- 廃止後引継路線:地方費道58号弟子屈根室線
根室町(現: 根室市)道路元標を起点とし、地方費道3号札幌根室線および地方費道5号旭川根室線に重複して奥行臼に至り、前述の準地方費道129号中標津厚床停車場線に重複して西別(現: 別海)に至り、そこからおおよそ現在のR243のルートで弟子屈村(現: 弟子屈町)道路元標に至る路線でした。
昭和17年7月9日に起終点を入れ替えて地方費道58号弟子屈根室線が認定されたため廃止されました。
昭和11年5月26日
この日は準地方費道路線1本が廃止されました。
告示の条文
以下に告示の全文を掲載します。原文は縦書きです。なお、本文中の旧字体は新字体に修正しました(修正を施した旧字体と新字体の対応表は告示の後に掲載します)。
北海道庁告示第五百九十五号
大正十年北海道庁告示第八百八十八号中準地方費道(九一)岩見沢納内線ノ路線認定ハ之ヲ廃止ス
昭和十一年五月二十六日
北海道庁長官池田 清
(筆者注)
- 前述のとおり、地方費道旭川留萌線に重複するための廃止です。
修正対象の旧字体一覧
上記告示中で修正対象とした旧字体と、修正後の新字体との対応をまとめた表です。
PDFで見る(新規タブ)
ただし、「咲」などこちらの環境で再現できなかった文字はこの表に含まれていません。
昭和11年5月26日時点での地方費道・準地方費道一覧
昭和10年5月23日の告示により13本の地方費道と15本の準地方費道が認定され、道内の地方費道・準地方費道の路線網は大きく変化しました。そこで、昭和11年5月26日時点で存在していた路線を反映した路線網図を下に掲載します。
画像をクリックするとPDFで詳細な図を表示します。
また、この日の時点で存在していた路線の一覧を以下に掲載します。
地方費道
整理番号 | 路線名 |
---|---|
1 | 札幌江差線 |
2 | 札幌浦河線 |
3 | 札幌根室線 |
4 | 札幌稚内線 |
5 | 旭川根室線 |
6 | 旭川稚内線 |
7 | 帯広浦河線 |
8 | 帯広網走線 |
9 | 稚内網走線 |
10 | 網走釧路港線 |
11 | 札幌岩内線 |
12 | 札幌円山線 |
13 | 札幌停車場線 |
14 | 函館停車場線 |
15 | 倶知安停車場線 |
16 | 小樽中央小樽停車場線 [注25] |
17 | 小樽港線 |
18 | 旭川停車場線 |
19 | 留萌停車場線 |
20 | 留萌港線 |
21 | 網走停車場線 |
22 | 網走港線 |
23 | 帯広停車場線 |
24 | 釧路停車場線 |
25 | 根室港線 |
26 | 根室停車場線 |
27 | 室蘭函館線 |
28 | 福山函館線 [注25] |
29 | 札幌夕張線 |
30 | 阿寒湖畔釧路線 |
31 | 阿寒湖畔網走線 |
32 | 江差瀬棚線 |
33 | 江差福山線 [注25] |
34 | 札幌室蘭線 |
35 | 室蘭浦河線 |
36 | 滝川橋本線 |
37 | 旭川留萌線 |
38 | 帯広弟子屈線 |
39 | 美幌弟子屈線 |
40 | 旭川層雲峡線 |
41 | 旭川帯広線 |
42 | 帯広然別線 |
43 | 根室飛行場線 |
44 | 旭川吹上線 |
準地方費道
整理番号 | 路線名 |
---|---|
1 | 札幌倶知安線 |
2 | 札幌留萌線 |
4 | 札幌篠路線 |
5 | 札幌恵庭線 |
6 | 札幌札幌村線 |
7 | 札幌新篠津線 |
8 | 石狩軽川停車場線 |
9 | 厚田岩見沢停車場線 |
10 | 浜益滝川停車場線 |
12 | 函館椴法華線 |
13 | 椴法華森港線 |
14 | 函館大野線 |
15 | 函館江差線 |
18 | 江差岩内線 |
19 | 江差久遠線 |
20 | 江差太櫓線 |
21 | 熊石八雲停車場線 |
22 | 瀬棚国縫停車場線 |
23 | 大野本郷停車場線 [注25] |
24 | 倶知安室蘭線 |
25 | 寿都港蕨岱停車場線 |
26 | 倶知安磯谷線 |
27 | 徳舜瞥倶知安線 [注25] |
28 | 徳舜瞥伊達線 [注25] |
29 | 入舸岩内線 |
30 | 倶知安高島線 |
31 | 倶知安発足線 |
32 | 倶知安入舸線 |
33 | 倶知安赤井川線 |
34 | 留寿都狩太停車場線 [注25] |
35 | 岩見沢長沼線 |
36 | 岩見沢幌向線 |
38 | 岩見沢三笠山線 [注25] |
39 | 岩見沢北線 |
40 | 岩見沢浦臼線 |
41 | 岩見沢歌志内線 |
42 | 岩見沢秩父別線 |
43 | 深川和寒線 |
44 | 深川停車場線 |
45 | 旭川留萌線 |
46 | 旭川当麻線 |
47 | 旭川東川線 |
48 | 旭川上士別線 |
49 | 名寄(停)天塩港線 |
50 | 旭川江丹別線 |
51 | 名寄紋別港線 |
52 | 下富良野停車場線 [注25] |
53 | 留萌幌延線 |
54 | 増毛港線 |
55 | 稚内鬼脇線 |
56 | 稚内沓形線 |
57 | 沓形鬼脇線 |
58 | 稚内船泊線 |
59 | 枝幸港小頓別停車場線 |
61 | 常呂留辺蘂線 |
62 | 網走置戸線 |
63 | 網走滝ノ上線 |
64 | 野付牛停車場線 [注25] |
66 | 室蘭穂別線 [注25] |
67 | 苫小牧停車場線 |
68 | 浦河旭川線 |
69 | 浦河市父線 |
70 | 浦河佐瑠太停車場線 [注25] |
71 | 浦河港線 |
72 | 帯広本別線 |
73 | 帯広新得線 [注25] |
74 | 帯広池田線 [注25] |
75 | 広尾豊頃停車場線 |
76 | 広尾港線 |
78 | 釧路鳥取線 |
79 | 釧路昆布森線 |
80 | 釧路浜中線 |
81 | 釧路足寄線 |
82 | 根室歯舞線 |
83 | 根室羅臼線 [注25] |
84 | 根室乳呑路線 |
85 | 根室蘂取線 |
86 | 標津厚岸港線 [注24] |
87 | 根室落石線 |
88 | 札幌当別線 |
89 | 函館亀田線 |
90 | 旭川鷹栖線 |
92 | 岩見沢雨竜線 |
94 | 函館鹿部線 |
95 | 利別八雲線 [注25] |
96 | カルルス登別停車場線 |
97 | 稚内猿払線 |
98 | 網走女満別線 |
99 | 常呂野付牛線 |
100 | 帯広鹿追線 |
101 | 寿都停車場線 |
102 | 沼田妹背牛停車場線 |
103 | 旭川智恵文線 |
104 | 追分停車場線 |
105 | 芦別神居古潭線 |
106 | 長沼江別線 |
107 | 雄武美深線 |
108 | 網走生田原線 |
109 | 広尾止若線 [注25] |
111 | 沓形港線 |
112 | 紋別停車場線 |
113 | 池田停車場線 |
114 | 旭川温根別線 |
115 | 士幌本別線 |
116 | 石狩当別線 |
117 | 雨竜深川線 |
118 | 恵庭江別線 |
119 | 恵庭角田線 [注25] |
120 | 東倶知安豊浦線 [注25] |
121 | 函館尾札部線 |
122 | 釣懸青苗線 |
123 | 上磯湯川線 |
124 | 壮瞥虻田線 |
125 | 添牛内士別線 |
126 | 丸瀬布紋別線 |
127 | 滝ノ上瀬戸牛停車場線 |
128 | 生田原下湧別線 |
129 | 中標津厚床停車場線 |
130 | 根室弟子屈線 |
(筆者注)
- 注24
- 認定時の告示では「標津厚岸線」と記載されていますが、後年の資料および告示では一貫して「標津厚岸港線」と記載されています(本ページの区域決定の告示中、準地方費道130号根室弟子屈線の「他ノ道路ニ属スル区間延長」欄もその一例です)。当サイトでは認定時の告示の誤記と判断し、「標津厚岸港線」として取り扱います。
- 注25
- これらの路線は廃止時に認定時とは異なる路線名になっています。認定時と廃止時の路線名の対応と、変更日は以下の表のとおりです。なお、「S11.5.26時点で反映済」欄に○を付けている路線は、昭和11年5月26日以前に路線名が変更されており、上記の路線網図および路線一覧にて変更後の路線名を記載している路線です。
整理 番号 | 認定時の路線名 | 廃止時の路線名 | 変更日 | S11.5.26 時点で反映済 |
---|---|---|---|---|
地方費道 | ||||
16 | 小樽中央小樽停車場線 | 小樽停車場線 | S25.11.7 | |
28 | 福山函館線 | 松前函館線 | S25.11.7 | |
33 | 江差福山線 | 江差松前線 | S25.11.7 | |
準地方費道 | ||||
23 | 大野本郷停車場線 | 大野渡島大野停車場線 | S25.11.7 | |
27 | 徳舜瞥倶知安線 | 大滝倶知安線 | S25.11.7 | |
28 | 徳舜瞥伊達線 | 大滝伊達線 | S25.11.7 | |
34 | 真狩狩太停車場線 | 留寿都狩太停車場線 | S6.8.5 | ○ |
38 | 岩見沢三笠山線 | 岩見沢三笠線 | S25.11.7 | |
52 | 下富良野停車場線 | 富良野停車場線 | S25.11.7 | |
64 | 野付牛停車場線 | 北見停車場線 | S25.11.7 | |
66 | 室蘭似湾線 | 室蘭穂別線 | S6.8.5 | ○ |
70 | 浦河佐瑠太停車場線 | 浦河富川停車場線 | S25.11.7 | |
73 | 帯広屈足線 | 帯広新得線 | S6.8.5 | ○ |
74 | 帯広川合線 | 帯広池田線 | S6.8.5 | ○ |
83 | 根室植別線 | 根室羅臼線 | S6.8.5 | ○ |
95 | 利別八雲線 | 今金八雲線 | S25.11.7 | |
109 | 広尾止若線 | 広尾幕別線 | S25.11.7 | |
119 | 恵庭角田線 | 恵庭栗山線 | S25.11.7 | |
120 | 東倶知安豊浦線 | 京極豊浦線 | S25.11.7 |
告示出典
- 昭和10年5月23日北海道庁告示第777号: 昭和10年5月23日付『北海道庁公報』第701号pp.2538-2539
- 昭和10年8月31日北海道庁告示第1307号: 北海道庁土木部 編『現行北海道庁土木令規』上巻 第6-9章,大日本法令出版北海道出張所,pp.128-141,1940. 国立国会図書館デジタルコレクション(登録利用者のみ閲覧可能)
- 昭和10年8月31日北海道庁告示第1308号: 昭和10年8月31日発行『北海タイムス』日刊(第15947号)pp.1-8「北海道庁公文」中
- 昭和10年8月31日(通牒)戌総第1349号: 昭和10年9月1日付『北海道庁公報』第787号p.4353